FLASH NEWS
  • share with weibo
  • share with LINE
  • share with mail

10分で読める2021-22年秋冬パリコレクションのポイント

Apr 14, 2021.もりかおりTokyo, JP
VIEW164
  • share with weibo
  • share with LINE
  • share with mail
「ドリス ヴァン ノッテン」2021-22年秋冬パリコレクション

ミラノに続き3月1日から3月10日まで行われた2021年秋冬パリ・ファッションウィーク。パリでは会場選びのスケール感の違いに圧倒されっぱなしだった。夜のヴェルサイユ宮殿の鏡の間を会場に行われた「ディオール」をはじめ、コロナ禍で機体を休めざるを得ない飛行機とシャルルドゴール空港を舞台にした「バルマン」、密を避けることを逆手にとって、来場者はランウェイに車を横付けし、そこから眺めるといった若手らしい発想の「コペルニ」など、通常のコレクションでは不可能であっただろう場所ややり方で発表しているのが特徴だった。

●パリは煌びやかさに加え躍動感も

着飾りたい気持ちはミラノのデザイナーたちと同じだ。それに加え、身体の美しさや躍動感で感情の高まりを服に込めたデザイナーも多く見られた。ニューヨーク、パリ、上海を舞台にダンサーのパフォーマンスで身体への賛美を贈った「エルメス」をはじめ、「ドリス ヴァン ノッテン」でもダンスがキーとなった。服にどう落とし込まれるかはそれぞれだが、表現方法からデザイナーの気分を読み解くのも一興だ。

●今シーズンのパリのトピックス

デザイナー交代では、「クロエ」がニューヨークコレクションで活躍するガブリエラ・ハーストをデザイナーに迎えたファーストシーズンだった。旬になる手前の女性デザイナーの起用が得意なブランドなのでガブリエラの熟していく過程が楽しみだ。そしてリアルショーに強いこだわりを持つコムデギャルソングループは、長年発表を続けたパリを離れ、東京本社でコロナの感染リスクに配慮しながらごく限られたプレスを招いてコレクションを発表した。またデジタルであるならば、自分のタイミングで発表したいとばかりに「セリーヌ」や「イヴサンローラン」、「ステラ・マッカートニー」等は時期をずらして発表したり、これから何らかの形で発表されていくようだ。ここではパリコレクションスケジュールに組み込まれて発表されたブランドの中から私的ベスト5を挙げた。

●ベスト1「LOEWE」
ジョナサン・アンダーソンによる「ロエベ」はファッションショーを取りやめるという発表を新聞紙面で行った(正しくは新聞と共に配布される別冊新聞)。3月5日の各国の朝刊「ル・フィガロ」「ル・モンド」「ザ・タイムズ」「エル・ムンド」「ニューヨーク・タイムズ」に加え、日本では朝日新聞に挟み込まれていた。デジタルメディアではなくあえての印刷物にはジョナサンの思いとシーズンのイメージに加え、アメリカの小説家ダニエル・スティールの未発売作品からの抜粋が掲載されていた。日々のニュースと共にそこに収められた「ロエベ」の最新情報は一枚一枚めくる日常的な行為と、新聞ならではのざらついた写真の質感にデジタルでは得られない感覚を覚えた。最新作は日常に彩りを与える美しい色合いと非日常的なフォルムが混ざり合い、「だからファッションって楽しい!」と思わせてくれたシーズンだった。

●ベスト2「MIU MIU」
「ミュウ ミュウ」のランウェイは広大なアルプスの雪山。このロケーションは群を抜くスケール感だった。そこにパステルカラーを纏ったモコモコのスキーウエアが登場。昔懐かしいかぎ針編みのニットをはじめ、雪の中で「ぬくもり」をキーワードに集められたアイテムが満載だった。キャミソールドレスには思わずモデルの体調を心配しましたが、ラストはキャンプファイヤーのように焚き火に当たっていたのでひと安心。brave heart(勇敢な心)と題したコレクションは可愛さとは裏腹に大自然の中でもたくましくその先に向って行ける人であって欲しいというミウッチャからの応援メッセージだろう。

●ベスト3「CHANEL」
「シャネル」は伝説的なクラブ「カステル」を舞台に大人の夜遊びウエア。煌びやかなミニドレスやツイードのセットアップを、リゾートウエアや軽いファーアイテムと合わせて小粋にまとめているのが今の気分にマッチしている。ヴィルジニー・ヴィアールはメゾンの伝統を軽やかに仕上げるのが上手いデザイナーだ。

●ベスト4「DRIES VAN NOTEN」
ベルギーやパリ・オペラ座のダンサー達がドリスの服を着ると、彼らが表現する感情に呼応するように、服が歪み、戯れ、重なり、躍動する体がデザインのひとつになったような錯覚を覚える。こういうパッションこそコロナ禍において足りなくなった感情だったのだと再確認する。

 

 

 

 

 

 

 

●ベスト5「JIL SANDER」
ルーシーとルーク・メイヤーが手がける「ジル・サンダー」は、シンプルでいて大胆さも兼ね備えた魅惑的なコレクションだった。一見すると派手さはないけれどドキッとさせれられる素材の組み合わせや色使い、アクセサリーの使い方など、個性の出し方の新たな引き出しを開けた気がする。

READ MORE