ファッショニスタを虜にしてやまない「ガニー」とは一体！？　国内初のポップアップストアも開催中

PARCO

Oct 16, 2023.Tokyo,JP

Courtesy of Ganni

カラフルなコレクションとサステナブルな背景で注目を集める北欧ブランド「ガニー（GANNI）」は、国内初となるポップアップストアを渋谷パルコで開催している。会期は９月29日から来年の１月８日まで。

デンマーク・コペンハーゲンを拠点とする「ガニー」は、ガーリーでフェミニンなディテールとエッジの効いた柄やフォルムのアイテムを展開するファッションブランド。2000年に小さなカシミアウェアの会社としてスタートした「ガニー」は、2009年にリブランディングされ現在に至る。現在同ブランドを手掛けるディッテ・レフストラップ（Ditte Reffstrup）が2009年にクリエイティブディレクターに就任し、ディッテの夫であるニコラス・レフストラップ（Nicolaj Reffstrup）がCEOとなり、本格的にウィメンズウェアブランドとして始動した。ブランドのアイコンアイテムには、フェミニンかつエレガントなフリルドレスやカラフルなニットベスト、ラバーソールのブーツなどがある。

同ブランドの人気はデザイン性だけではなく、「環境への負荷の最小化と社会貢献」をブランドのモットーとした服づくりにもある。近年ファッション業界では、環境や人への配慮からサステナブルファッションが注目され、アパレル企業の多くがサステナブルな活動や変革が求められている。そんな中で「ガニー」は、ブランドを本格スタートした頃から服づくりやビジネスに至るまで一貫してエシカルな姿勢を貫き続けている。素材の調達に力を入れている「ガニー」は、将来的にすべての素材を100％リサイクルされたもの、たしかな認証を受けたもの、オーガニックのものなど、責任ある素材への切り替えを目指している。しかし、ブランドを手掛けるニコライは、自らをサステナブルファッションブランドとは名乗っていない。「『ファッション』と『サステナブル』には相容れないものがあり、ファッションが持続可能になるとは思えない」と理解しているからだ。それでも「ガニー」は社会的・環境的な影響を最小限に抑えるためにあらゆる努力をし、今後も責任を果たすブランドになることを目指している。

「ガニー」がここまでサステナビリティに注力している背景には、デンマークがSDGs（持続可能な開発目標）の達成度世界ランキングで毎年上位にランクインし続けていることも考えられる。コペンハーゲンはサステナビリティの先進都市として、2025年までに世界初のカーボンニュートラル都市になるという計画や、最近では2030年までに、国内の温室効果ガスの排出量を70％削減すると政府が発表した。北欧らしいリラックスムードが漂うコペンハーゲン・ファッションウィークは、世界でもっともエコなファッションウィークとも呼ばれている。

小さなアパレル店から、新たな北欧スタイルの先駆けとして人気を集め、ストライプのセーターやアイキャッチーなグラフィックプリントTシャツ、カウボーイブーツなど、数々のトレンドを生み出してきた「ガニー」。この成功は、ソーシャルメディアとインフルエンサーの存在も大きい。「ガニー」は2009年のリブランディング当初から、SNSマーケティングに力を入れていて、中でもインスタグラムを用いたSNSマーケティングで知名度を上げたと言われている。中でも転機となったのは、かつて雑誌『VOGUE』のカバースターとして活躍した「ヘレナ・クリステンセン（Helena Christensen）が友人と共に「ガニー」を着用し、「#GanniGirls」のハッシュタグを付けて投稿した写真だったという。それをきっかけにSNSや口コミでブランドの存在が広まった。現在も世界中のファッショニスタが「#GanniGirls」のタグをつけてSNSに投稿し、その人気は今なお拡大中だ。

そんな「ガニー」は2021年秋コレクションをもって、日本に本格上陸した。主に「トゥモローランド（TOMORROWLAND）」や伊勢丹新宿店本館３階リ・スタイルなどのセレクトショップ、そして、「ベイクルーズ（BAYCREW'S ）」や「ゾゾ（ZOZO）」などのオンラインストアで展開された。

今回のポップアップストアは「ガニー」にとって国内初となる。ポップアップストアでは、「BUTTERFLIES!」をテーマにした2023年秋冬コレクションアイテムが出揃う。蝶モチーフの新しいブランドロゴを散りばめた今季を象徴するバッグをはじめ、新たなデザインが加わったニットウェア、シューズなど、秋冬の世界観をたっぷりと堪能できる新作がラインアップする。（画像は、新作「Bou」バッグ／全6色）