「グッチ」が韓国・景福宮でショーを開催　アフターパーティーは騒音問題に

「グッチ（GUCCI）」は５月16日、2024年クルーズコレクションショーを韓国ソウルの景福宮（キョンボックン）で行った。

「グッチ」はここ数年、世界的な文化遺産を訪れ、クルーズショーを行っている。2016年夏にはロンドンのウェストミンスター寺院で2017年のコレクションを発表、昨年５月に開かれた2023年クルーズコレクションはイタリアのカステル・デル・モンテで行われた。今回「グッチ」は景福宮を会場として使うだけでなく、景福宮の保存・管理を３年間にわたって後援すると発表している。

今回のショーで披露されたコレクションは、今年９月から就任する新しいクリエイティブディレクターのサバト・デ・サルノを迎える前に、「グッチ」のデザインチームが担当した最後のコレクションであった。

最初に登場したのは、朝鮮時代の礼服を連想させる長い丈のボンバージャケット。その後も韓国の伝統衣装チョゴリからインスピレーションを得たデザインが登場し、チョゴリ特有のカラフルで強烈な色をそのまま借用したようなネオングリーンカラーのロングドレスなどがランウェイを彩った。

また、会場には多くの著名人が来場した。今年３月にグッチのアンバサダーとなったNew Jeans（ニュージーンズ）のハニや、「イカゲーム」の主演を勤めたイ・ジョンジェ、女優のシン・ミナ、歌手で女優のIU（アイユー）などが参加した。日本からも、俳優の高橋文哉、三吉彩花、志尊淳が姿を見せた。

ショーの熱気は近くの建物で行われたアフターパーティーでも続いた。しかしこのアフターパーティーが大きな騒音を誘発し、警察も出動する事態となってしまった。韓国の日刊新聞「朝鮮日報」によると、50件以上の苦情が寄せられ、午後９時30分ごろ一度警察が出動したが、騒音問題は解決せず、その後も機動隊などが出動したが問題解決とはならなかった。SNS上では近隣の住民が動画や写真を投稿するなど非難の声が上がっている。

アフターパーティーが行われた建物は独特なデザインと構造で、ガラス張りになっているため防音には向いていない。企画段階で予測できた問題なはずだ。パーティーでは、来場者であるIUの誕生日を祝ったり、ラッパーのエイサップ・ロッキーがパフォーマンスを披露したりするなど大変盛り上がっていたようだ。