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「エルメス」が現代美術における現実と虚構を表現する「訪問者」展を銀座メゾンエルメス フォーラムで開催

Sep 9, 2022.岩見光Tokyo,JP
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(左)Tambour Ancien | 2021 | Oil tempera on linen | 251 x 178.5 cm Photo: Hugard & Vanoverschelde、(右)Still from Larry Loop #7 | 2022 | Digital video; Continuous loop | Collaboration with Christopher Rutledge

「エルメス(HERMÈS)」は、『「訪問者」クリスチャン・ヒダカ&タケシ・ムラタ展』を10月21日から1月31日まで銀座メゾンエルメス フォーラムで開催する。本展では、現実と虚構の狭間を問う制作を行うクリスチャン・ヒダカとタケシ・ムラタの作品を通して、現代美術における虚構的な構造を浮かびあがらせる。

クリスチャン・ヒダカは、1977年千葉県野田市生まれでロンドン在住。ロンドンを拠点に、劇場とその建築、西洋の絵画史を参照した絵画作品を手がけている。新しい絵画形式を探究しており、自身の複雑な心象風景を、異質な時間的、そして空間的構造が衝突する親密な連鎖を生む論法を用いて描き出す。近年は絵画と劇場の類似性に着目して、入れ子的な構造のなかに古今東西の多様な要素を共存させた作品世界を展開している。また、絵画だけではなく壁画も合わせて制作している。

ロサンゼルス在住のタケシ・ムラタは、 1974年シカゴ生まれで、現在はロサンゼルスを拠点に活動している。動画ファイルの圧縮時に発生するエラーを用いて視覚的効果を与えるグリッチ・アートの先駆者として知られており、アニメーションや映像、CGIからNFTまでさまざまなデジタルメディアや技法を駆使しながら独自のリアリズムを追求してきた。

本展では、クリスチャン・ヒダカが制作したシンメトリカルな構造のなかに、パブロ・ピカソ(Pablo Picasso)のアルルカン(道化師)やフラ・アンジェリコ(Fra Angelico)の作品の細部、そして20世紀ヴェネツィアの建築家カルロ・スカルパ(Carlo Scarpa)のフレームなどが反復する作品空間が繰り広げられる。また、最新の技術であるWeb3.0やNFTがもたらすメタ世界に関心があるというタケシ・ムラタは、バスケットボールをする犬「ラリー」の映像作品を制作。2人のアーティストの世界が、人々がアートの中に希求するリアリティや虚構性を巧みに用いながら、現実と異なる次元に来訪者を誘う展覧会となっている

『「訪問者」 クリスチャン・ヒダカ&タケシ・ムラタ展』概要
■会期:2022年10月21日(金)~2023年1月31日(火)
■開館時間:月~日11:00~19:00 (最終入場18:30)
■休館日:不定休(エルメス銀座店の営業に準ずる)
■入場料:無料
■会場:  銀座メゾンエルメス フォーラム
東京都中央区銀座5-4-1 8・9階 TEL 03-3569-3300
■主催:エルメス財団
■後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本

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