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レシート大公開!史上最大の物価高と噂の「ホノルルの食」を検証!

Jul 25, 2023.中村麻美Tokyo,JP
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コロナも落ち着き、今年の夏休みは3年振りに海外旅行という方も多いだろう。そんな浮き立つ気分とは裏腹に、人気観光地ハワイに日本人観光客が戻っていないという。現地コーディネーターによると、一日5000人訪れていた全盛期に比べ、現在はその半分の2500人にも満たないと肩を落とす。日本人が少ない一方、米国本土やオーストラリアからの観光客が目立っている。そんな中、最近ハワイから帰国した日本人から聞こえてくるのは、「醤油ラーメンが2800円した」とか、「大根一本が1400円する」といった、物価高の話題。目下、高騰し続け、超物価高と言われるホノルルだが、では実際にはどうなのだろうか?ホノルルに足を運び、現地のリアルなレシートと共に検証してみた。
 
今回のホノルル行きのタイミングは、1ドル=140円まで円高に戻った2023年7月だ。ホノルルのダニエル・K・イノウエ空港に到着後、 真っ先に利用するのがタクシーだろう。空港からワイキキ中心部までは、所要時間20分で50ドル位。チップを入れても60ドルに満たない料金だったので、タクシー料金は3年前と比べてほぼ変化なし。初っ端から「ん?物価高が感じられないぞ」と出鼻をくじかれる。
 
コーラ類レシート 〈コーラ類レシート〉
パイナップル類レシート <パイナップル類レシート>

ところが、ドリンク類で地味に物価高を実感する。ワイキキに今年1月オープンした大型スーパー「ワイキキ・マーケット」では、コカコーラ・ゼロの6缶セットが6.59ドルで、トロピカーナのオレンジジュースが2.39ドル。観光収入で成り立っているハワイは、米国本土よりも低い州税4.712 %となっているものの、税を加算して日本価格と比較すると、コーラは日本の2割高で、オレンジジュースは3割高。その一方、南国フルーツは絶賛セール価格で販売中。パイナップル1.75ドル、バナナ5本2.04ドルは、Doleプランテーションがある恩恵か。

おにぎりレシート <おにぎりレシート〉<ローソン店内のラーメンやおでん〉 <ローソン店内のラーメンやおでん〉

では、日系のコンビニは?というと「ローソン」のおにぎり(スパム&卵)が3.65ドルなので、日本円で約530円。これは、日本の2倍の価格。ちなみに「ローソン」では、おでんやラーメンも日本の2〜3倍の価格で提供していた。

お惣菜レシート <お惣菜レシート>

気分を変えて、エコバッグが人気のオーガニックスーパー「ホールフーズ」へ。 Amazon子会社の同スーパーで、いくつか惣菜を買ってみた。焼豚、シュリンプのチリソース、チキンサラダ、ミートボール、コールスローの全5品。エコバッグとマウスウォッシュも追加して、しめて59.2ドル也。日本円に換算すると8288円なので、こちらは、日本の1.5倍〜2倍くらい。お洒落なエコバッグも、コロナ禍以前の3年前に比べると、しっかり2倍のプライスで販売されていた。

ニーマンマーカスのレシートのみ <ニーマンマーカスのレシートのみ>Plumeria Beach Houseレシート <Plumeria Beach Houseレシート>

ここからは、カフェの外食シーンを検証。観光客なら、滞在中一度は足を運ぶ「アラモアナ・ショッピングセンター」内の「ニーマン・マーカス」では、アイスティー6ドル、ケーキが10ドル。カハラ地区 にある5つ星ホテル「ザ・カハラ・ホテル」のビーチサイド・カフェ「プルメリア」では、簡易容器に入ったアイスティーが7ドル、フルーツクラッシュが10ドル。ここに税金とチップが乗ってくる計算なので、例えば、2人で軽くお茶しようと、7ドルのアイスティーと10ドルのフルーツクラッシュを注文 してチップを入れると、約3000円になる計算。日本の2.5〜3倍。このあたりで、じわじわとインフレの実感が襲ってくる。

ラーメンのレシート <ラーメンのレシート>銀座梅林レシートのみ <銀座梅林レシートのみ>ラメールのレシートのみ <ラメールのレシートのみ>

では、最後に、私達の大好きな3大フード「ラーメン」「とんかつ」「フレンチ」の外食例を挙げてみよう。1つ目はラーメン。豚骨塩ラーメンに餃子を付けて、玄米茶をオーダーすると24.03ドルなので、チップ含めると4000円だった。よって、「ラーメンが2800円」という噂は、本当だった。2つ目は、とんかつ。「銀座・梅林」ホノルル店で、USポークを使った厚切りトンカツ定食に、ひれかつ単品とメ ンチかつ単品、及びドリンクをオーダーした合計が101.38ドルで、チップ20%を入れると、約1万7000円。つまり日本の2〜3倍。3つ目は、ハレクラニホテルのメインダイニング「ラ・メール」でフレ ンチコースをオーダーし、軽くシャンパンを飲むと、2人で655.5ドルで、10万円弱。チップ20%を加算すると12万円という価格に跳ね上がった。
 
これらのレシートから見た結論。1ドル140円の7月現在、ホノルルのインフレは確かに加速してい た。しかし、その背景にあるのは、①円安②食材高騰③人件費。さらに日本人が観光で訪れて「◯◯は高かったよ〜」と上げる声は、外食に於けるチップ20%も加味した価格にあったのだ。
 
最後に、ホノルルでのショッピング体験をお伝えしよう。目抜き通りのカラカウア・アヴェニューに鎮座するハイブランドショップにて。小物を買おうと、そそくさと見ていたところ、背後から忍び寄る販売員の声。「何を探しているのか?」「こんな商品があるが興味はあるか?」と、上品だが通販番組のようなセールストークが始まった。靴を探しているわけではなかったが、シューズサイズを聞かれるままに伝えると、販売員が手にしていたiPadから、即座に在庫状況が出てきて、日本では完売のサンダルをお薦めされた。過去には、常に忙しく接客していた超人気ブランドなだけに、 この丁寧かつアグレッシブな接客は、現在のホノルルに於けるインフレ事情を垣間見る結果になった。 

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