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4月度の株価上昇率トップはダントツで業績急上昇のロコンド

May 2, 2023.三浦彰Tokyo, JP
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セブツーでは、ファッション&アパレル関連の83銘柄を選び、月ごとの騰落率をランキングしている。今回は2023年4月の騰落率ランキングを発表する。

4月の株式市場の概況だが、4月9日に就任した日銀・植田和男新総裁が金融緩和策を継続することが確認されて、日経平均は4月3日(月)の2万8203円35銭から4月28日(金)の2万8856円44銭までで、2.3%の小幅な上昇だったが、年初来では最高水準をキープしている。5月1日には8カ月ぶりに2万9000円台に突入した。

ただし、米連邦預金保険公社(FDIC)が5月1日に、米カルフォルニア州のファースト・リパブリック銀行が経営破綻し、米大手銀行のJPモルガン・チェーズがその事業を約1兆4000億円で買収したと発表。ファースト・リパブリック銀行は全米で第14位の銀行で昨年末の資産規模は2100億ドル(約29兆円)だったが、第1四半期に14兆円の預金流出があった。今年3月以降シリコンバレー銀行(カルフォルニア州)、シグネチャー銀行(ニューヨーク州)に続く3行目の破綻で、米国の銀行経営危機は長期化の様相を見せており、今後は波乱の展開もありそうだ。

一方、セブツーが選んだファッション&アパレル関連の83銘柄の株価単純平均は、18万9308円から19万3174円まで2.0%の上昇だった。83銘柄中値上がりした株は49銘柄、変わらなかった株は2銘柄、値下がりした株は32銘柄だった。

株価上昇率第1位(+60.7%)は、ダントツでファッション・靴メインのECサイト運営のロコンドだった。同社が4月14日(金)に発表した2023年2月期連結決算、2024年2月期業績予想、自己株式の取得が好感されて、週明けの4月17日(月)には大量の買いが入り、制限値幅上限の前日営業日比300円(25.7%)の1469円のストップ高買い気配で推移し、その後も株価上昇が続いている。

同社の2023年2月期連結決算は以下の通り(同社決算が連結決算に移行したため前年比はない。カッコ内は1月13日の第3四半期「決算発表時の業績予想)。

・売上高:104億6400万円(100億円)
・営業利益;9億9100万円(9億円)
・経常利益:9億6300万円(8億7000万円)
・親会社株主に帰属する当期純利益:12億5800万円(9億1500万円)

また今期(2024年2月期)の連結業績予想は以下の通り。

・売上高:140億円(前年比+33.8%)
・営業利益;17億5000万円(同+76.5%)
・経常利益:17億5000万円(同+81.5%)
・親会社株主に帰属する当期純利益:14億円(同+11.2%)

なお商品取扱高については300億円~325億円(同+23.0%~+33.2%)を予想している。2023年2月期はほぼ予想通りだったとしても、今期の業績予想はかなり強気だ。前期まで無配だったが、今期末にはいよいよ配当も行われるのではないか。今期特に期待されるのはマスターライセンス権を獲得した伊藤忠商事との合弁会社RBKJ(出資比率:ロコンド66%、伊藤忠34%)を設立して「リーボック(Reebok)」ブランドのEC、直営店舗展開、卸売りを行っている事業だ。「リーボック」にとどまらず、今後は伊藤忠との連携も強化されるのではという期待もある。

さらに同社は取得総額40万株&5億円を上限とした自己株式取得を発表した。取得期間は4月17日~2024年3月29日で上限株数を取得した場合のその自己株式を除いた発行済株式総数に対する割合は3.59%になる。これも株価に対してはかなりのインパクトだ。

ロコンド株の史上最高値は2020年8月31日の3725円だ。2021年2月期での上場後初黒字化が現実のものになりそうなので買いが入ったのだ。しかし2022年2月期は減収減益と期待を裏切るなど2022年2月28日には951円まで失望売りが出た。しかし、ここに来て再び業績が上向いたことで2000円を射程に入れた動きになりそうだ。
なお同社は、6月1日からジェイドグループ株式会社(JADE GROUP, Inc)に社名変更する。

株価上昇率第2位(+18.8%)は毛皮・傘・帽子卸業のムーンバットだった。同社株は2月14日に発表した2023年3月期第3四半期決算において、売上高は前年比+32%、営業利益1億1300万円、経常利益1億7100万円、親会社株主に帰属する当期利益1億5200万円を発表。4期ぶりの通期での営業損益黒字、経常損益黒字、最終損益黒字が確定的になったことが好感されて、その後継続的に買いが入って株価は上昇基調に乗った。2月14日の時点で業績の上方修正はなされなかったが、その後3月17日に業績の上方修正を発表。売上高85億円→93億円、営業利益2000万円→1億円、経常利益7000万円→1億2000万円、親会社株主に帰属する当期純利益5000万円→1億円がその内容だった。これで上昇波動に勢いがついて、2月14日に482円だった株価は4月28日終値では652円。700円を狙う動きになった。コロナ禍による業績不振を雌伏4年間続けた後の執念の黒字化だ。

上昇率第3位(+14,2%)はスポーツ関連小売業として業界第1位のゼビオホールディングスだった。2月10日に同社が発表した2023年3月期第3四半期決算は以下の通りだ。

・売上高:1803億6400万円(前年比+8.0%)
・営業利益:74億5900万円(同+36.4%)
・経常利益:79億5600万円(同+7.9%)
・親会社株主に帰属する四半期純利益:52億2000万円(同+13.6%)

この時点で、2022年11月11日の第2四半期決算発表時の期末業績予想の利益部門の数字(70億3100万円、76億8500万円、41億1500万円)を全て上回っており、この2月10日以降は継続的に買いが入っている。この期末業績予想によれば、1株あたりの純利益は93円09銭だ。4月28日の同社株の終値1205円は、その12.9倍にすぎない。東証上場株の平均は15倍であり、アルペンを抜いてスポーツ関連小売業のトップに踊り出したゼビオホールディングスの株価として割安感は否めない。1990年7月31日に記録した5170円、2006年1月31日の4606円は高嶺の花にしても、一段高があっていいはずだが地味な企業イメージがマイナスなのだろうか。なお同社は、中核企業であるゼビオ(全社売上高の70~80%を占める)の本社機能を現在の福島県郡山市から栃木県宇都宮市に移すことも3月28日に発表している。優秀な人材確保と北関東へ拠点を広げることが狙いだという。

今回(4月度)のランキング最下位(83位)は下落率が19.8%のアイウェア企画・生産・販売のジンズホールディングスだった。4月14日に発表した2023年8月期の第2四半期決算において、売上高345億5600万円(+5.7%)、営業利益15億900万円(前年比-20.7%)、経常利益15億500万円(同-30.7%)、親会社株主に帰属する四半期利益7億7200万円(同-34.0%)と大幅減益になったため売りが殺到。これに伴い、2023年8月期通期決算についても、期初予想を、売上高781億円→734億8500万円、営業利益70億円→46億900万円、経常利益67億円→38億7500万円、親会社株主に帰属する利益41億円→21億4200万円と大幅な下方修正を行っている。円安による中国などの海外生産品のコスト急上昇、原材料費の高騰、昨年11月の値上げによる競合他社(特に値上げしなかったZoff)への顧客流出、海外事業の伸び悩みなどが業績低迷の原因に挙げられている。

 

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