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Japan|ワールドが買収したRAGTAGの可能性

Jun 15, 2018.Tokyo, JP
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RAGTAG 原宿店

6月19日、今や市場規模2兆円に迫る2次流通市場で注目を浴びるメルカリが、東証マザーズに上場する。6月11日に決定した公開価格は3000円で、これによると時価総額は4145億円とその期待値の高さがわかる。ファッション業界での2次流通の動きに目を向けると、ワールドが今年4月にブランド古着の買取販売を行うユーズドセレクトショップ「RAGTAG(ラグタグ)」を運営するティンパンアレイ(Tin Pan Alley)を買収したことは記憶に新しい。

 

1985年、ティンパンアレイ創業者の高橋直樹氏は東京・原宿の竹下通りに「RAGTAG」を開業。きっかけはとあるブランドショップで目にした「これ、かわいいね。でも私たちには買えないね」と話す女子高生、憧れのブランドの服を彼らでも買えるショップをと考え、デザイナーズブランド専門のユーズドセレクトショップが誕生した。

 

現在は「RAGTAG」国内14店舗(渋谷、原宿、新宿、新宿マルイアネックス、下北沢、吉祥寺、名古屋パルコ、ルクアイーレ、梅田店、心斎橋、なんばパークス、天王寺ミオ、神戸、福岡パルコ)に加えて、良いものを長く愛する40〜60代向けの姉妹店「rt(アールティー)」を国内で2店舗(銀座、福岡)展開、2017年3月期の売上高は55億5806万円だった。買取数が最も多いのは「RAGTAG」渋谷店、販売金額は「rt」銀座店が最大で、来店客数では1号店の「RAGTAG」原宿店が最多で、1日に約2000〜3000人が訪れる。時代に先駆けて1999年からスタートしたオンラインショップは、商品の掲載点数が約24万点と業界トップ水準で、EC化率は30%程度という。

 

「オンラインで買取をしている企業と差別化できているポイントは、対面接客で1点1点の価値を評価できること。大切なものほどネットで売り辛く、販売データの蓄積では得られない、目に見えない価値をわかってもらえる人に売りたいというニーズがある。特に高級なブランドを購入する層は実店舗の買取希望が多い」と語るティンパンアレイ営業企画室の中村豊裕氏。現在100名以上が在籍する、買取評価をするバイヤーには豊富な商品知識が求められる。買取の際は1点ずつ金額について丁寧に説明をする。「メルカリのようなCtoCの2次流通サービスではブランドの良さを伝えることは難しい。BtoCならば、例えば接客するときにお客様が知らないことを伝えて、商品に付加価値をつけるといったことが実現できる」。

 

ワールドとは現在話し合いを重ねている段階だが、新品もユーズドも関係なく価値ある洋服を提供していけるような形をつくっていくという。

2次流通の影響力が特に増してきたのは最近で、1次市場の商品価値を毀損するのではないかと抵抗を感じる人もいまだ多い。しかしそんな懸念とは裏腹にユーズドの活用は、若年層の顧客を獲得する有効な手段の一つになりつつある。どんなブランドも若年層のファンを増やすことに苦戦する中で、「RAGTAG」のように単にユーズドとしてではなく、ブランド価値を伝えるアーカイヴとして商品を提供する2次流通との連携はその突破口になり得るかもしれない。

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