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Global|「シャネル」のエキゾチックレザー製品の使用廃止宣言が業界で話題を呼ぶ

Dec 14, 2018.Tokyo, JP
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フランスの老舗ラグジュアリーブランド「シャネル(CHANEL)」は、毛皮やトカゲ、ワニ、パールフィッシュなどの稀少種から得られる皮革を今後一切製品に使用しない声明を発表した。「シャネル」のファッション部門のプレジデントであるブルーノ・パブロフスキー(Bruno Pavlovsky)が、12月4日にニューヨークのメトロポリタン美術館で開催されたショーの取材時にこの決断を発表。合法的なエキゾチックレザーの原皮の獲得がどんどん難しくなっていることが原因で、これから「次世代のハイエンド生地」に力を入れていくことに至ったという。「シャネル」の洋服で毛皮製品を見ることはほとんどないが、稀少性が高い皮革で作ったハンドバッグなどは富裕層らから高い人気を得ている。

ファッション業界では今、「持続可能性」が最も注目されるキーワードになりつつある。最近では、毛皮製品の生産を止め、より「持続可能」な素材の開発に取り込んでいくと宣言したブランドが少なくない。この中で「コーチ(Coach)」「バーバリー(Burberry)」「グッチ(Gucci)」「ベルサーチ(Versace)」などの人気ブランドがリストアップされている。しかし、今回「シャネル」の宣言に対して、「無責任」で「怠惰な決定」だと批判する声も上がっている。Bof(ビジネス・オブ・ファッション)の記事によると、「『シャネル』のこの決断は、野生動物の保護や、希少種狩猟に頼っている人々に多大な悪影響をもたらす。世間にアピールするための見た目の良い決断にすぎない」と批判した。一見すると有意義な意図ではあるが、エキゾチックレザーを製造する産業全体にダメージを与えることは事実だ。特に「シャネル」のような権威があるラグジュアリーブランドが先例を作ると、他のブランドも追従することになるかもしれない。

しかしながら、「Tom Ford(トムフォード)」は、より環境に優しい代替品が現れるまで毛皮の使用を止めず、皮革やムートンなどの「食用動物の副産物」を積極的に使用している。その理由は、毛皮の代替品に使用する生地は実は自然界で分解されにくい素材ばかりで、逆に環境汚染をもたらす可能性がある。今のファッションは見た目の美しさだけを追求することがなく、倫理的な面から社会に与える影響に注目している。ファッションに使用する素材の変革は、まだまだ長い道のりがあるかもしれない。

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