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Italy|創業デザイナーが健在のラグジュアリー・ブランドの行く末

Jun 11, 2018.久米川一郎Tokyo, JP
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GIORGIO ARMANI(ジョルジオ アルマーニ)社がブランドの再編を正式発表したのは昨年の7月。「GIORGIO ARMANI」と「EMPORIO ARMANI(エンポリオ アルマーニ)」「A|X ARMANI EXCHANGE(A|X アルマーニ エクスチェンジ)」の3ブランド体制に移行し、一番好調と言われていた「ARMANI COLLEZIONI(アルマーニ コレツィオーニ)」と「ARMANI JEANS(アルマーニ ジーンズ)」は「EMPORIO ARMANI」に統合した。世界60カ国に展開する2983店舗のうち「ARMANI COLLEZIONI」の店舗数は754、「ARMANI JEANS」は880、2018年春夏からこれらを全て「EMPORIO ARMANI」に統合するというのだから大変なコストがかかっただろう。デザイナーのジョルジオ・アルマーニ(Giorgio Armani)の82歳という年齢を考えると、勇気のいる決断だった。

ブランドにとってデザイナー交代というのはブランドの運命を決める最大の出来事だ。創業デザイナーが死去している場合でも次を決めるのも容易ではないが、存命の場合は状況はさらに複雑で、その代表例はアルマーニと78歳のラルフ・ローレン(Ralph Lauren)だろう。

GIORGIO ARMANI社の2016年度決算での売上高は前年比5%減の25億1100万ユーロ(約3264億3000万円)で、ラルフ・ローレン社の2018年3月期売上高は前年比7%減の61億8230万ドル(約6553億2400万円)と、ラグジュアリー・ブランドが好調な中で両ブランドは落ち込んでいて、両ブランドの行く末にファッション業界は注目しているが、大御所2人は業績に関係なく、命尽きるまでデザイナーをするだろうと見られている。

かつては世界4大高齢デザイナーとして、前述の2人に加えて86歳のヴァレンティノ・ガラヴァーニ(Valentino Garavani)と84歳のカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)も挙げられたが、ヴァレンティノは2008年1月のオート・クチュールコレクションをもって引退し、カールは自分の名を冠したブランドはあるが、実際ほとんどの時間を「CHANEL(シャネル)」のデザイナーとして割いている。カールの後継者問題となると、「CHANEL」だけの話に止まらずフランスという国にとっても大問題だが、候補を考えるのはある種容易で、今手が空いているアルベール・エルバス(Alber Elbaz)か、ジャン=ポール・ゴルティエ(Jean-Paul GAULTIER)か、あるいはエディ・スリマン(Hedi Slimane)の可能性も無きにしも非ずだ。

そのほか創業デザイナーが健在なブランドとして「PRADA(プラダ)」「MIU MIU(ミュウミュウ)」のミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)がいるが、70歳を超えていることから考えて遠からず後継問題が出てくるはずだ。「Jil Sander(ジルサンダー)」はデザイナーが現存する中で何回か交代したものの方向性が定まっていなかったが、ルーシー・メイヤー(Lucie Meier)、ルーク・メイヤー(Luke Meier)夫妻が就任して打開がはかられそうだ。カルバン・クライン(Calvin Klein)は自身の引退後にウィメンズをフランシスコ・コスタ(Francisco Costa)、メンズをイタロ・ズッケーリ(Italo Zucchelli)に任せたが両者とも2016年に退任。2016年8月にラフ・シモンズ(Raf Simons)を起用して、話題を呼んでいる。

*1ユーロ=130円換算、1ドル=106円換算(6月11日時点)

  • 真実 稔

    真実 稔

    ファッション気象予報士

    ジョルジオからエクスチェンジまでのアルマーニピラミッド?をたった3段に減らしてしまった。EXILEだって長い間をかけて5段ピラミッドまで積んだのにアルマーニなぜだ?なんか巷のマーケティング野郎が単純に3つにまとめた感じで完全な薄曇りモード。ジーンズやコレツィオー二みたいなブランドが余計にあったからこそ、ジョルジオ・アルマーニ帝国の複雑さ加減が出ていたのになー。

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