
欧州連合(EU)の欧州委員会は10月14日、ラグジュアリーブランドの「グッチ(GUCCI)」「ロエベ(LOEWE)」「クロエ(Chloé)」を展開する3社が、日本の独占禁止法にあたるEU競争法に違反したとして、総額約275億円の制裁金を科したと発表した。
制裁金の内訳は、「グッチ」を運営するケリンググループ(Kering Group)が1億1970万ユーロ(約210億円*)、「クロエ」のリシュモン(Richemont)が1970万ユーロ(約34億円)、「ロエベ」を展開するLVMH(モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン)が1800万ユーロ(約31億円)。
欧州委員会によると、これら3社は長年にわたり小売業者に対し「割引率の上限」や「セール期間の制限」を設けるなど、価格競争を妨げる行為を行っていたという。調査の結果、消費者が自由な価格設定による恩恵を受けにくくなっていたと指摘している。
ケリンググループは違反を認めて同意、リシュモンとLVMHも調査結果への合意を確認したという。
*1ユーロ=176円換算(10月15日時点)