「ロン・ハーマン(Ron Herman)」や「アフタヌーンティー(AFTERNOON TEA)」を手がけるサザビーリーグの創業者らは、東京国税局に申告漏れを指摘され、約80億円の課税処分を受けていたが、全額取り消しの不起訴となったことが明らかになった。
処分取り消しを受け、同社は企業HP上で新たに声明を発表した。「当社取締役会長及び創業者は、東京国税局から受けた課税処分に対して、国税不服審判所に不服申立て(審査請求)を行ってまいりましたが、このたび国税不服審判所の裁決において、当社取締役会長及び創業者の主張が認められ、同課税処分が全て取り消されました。当社取締役会長及び創業者は『関係機関において適正なご判断を頂いたことに感謝している』と述べております」。
この問題を巡っては、2020年4月3日に創業者の鈴木陸三氏が同社株の売却益において約130億円の申告漏れを指摘されていたと報道されたが、同社は「一部報道機関において、当社創業者に対する課税処分の記事が掲載されておりますが、当社は当該課税処分の対象ではなく、当社の経営に影響を与えるものではありません。なお、当該情報は、当社または当社創業者が発表したものではなく、当社創業者においては、課税当局の見解には承服できるものではないとし、現在、課税処分の適法性を争うための手続きを進めていると聞いております」と、反論の声明を発表していた。同社はこの報道の前日の4月2日に鈴木氏が取締役を退任すると発表していた。
その翌日の4月4日には、同社の森正督会長が代表を務める資産管理会社が約80億円の申告漏れを指摘されていたことが明らかになった。両者合わせて約210億円という巨額の申告漏れを指摘されていた。