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日本の毛皮市場のナンバーワン企業だったジャパンエンバが破産していた!

Jan 7, 2023.三浦彰Tokyo,JP
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「エンバ」のCMより

ジャパンエンバは昨年12月8日に神戸地裁に自己破産を申請し、12月14日に破産手続き開始決定命令をうけていた。懐かしい社名である。私がファッション業界で記者を始めたのは1982年だが、その後10年ほどは毛皮業界の取材がやたら多かった。私は札幌近郊のミンク養殖場まで取材に行ったことがあるぐらいだった。なにせバブル経済絶頂の1990年ごろには、日本における毛皮小売市場は3000億円だと言われていたのである。現在は600億円ぐらいだから、その5倍である。そのトップに君臨していたのがジャパンエンバだった。「毛皮のエンバ」の看板で全国に40点ほどの店舗を構えていた。百貨店の展開はなかったから毛皮のSPA(製造小売り)と言えたかもしれない。帝国データバンクの倒産情報によれば1993年3月期には年間売上高約124億円を計上。3000億円の毛皮小売市場の約4%と占めていたことになる。国内の毛皮業者による日本原毛皮協会(現在の日本毛皮協会)には加盟せず、独自の生産・小売業態でのビジネスを行っていた。1988年には毛皮のレンタルビジネスを開始していた。2000年には年商は95億9000万円に落ち込み、2001年には負債174億円を抱え神戸地裁へ民事再生法の適用申請。以後は所有不動産の売却など再生計画を進め、2005年8月には再生手続き終結になっていた。しかし、毛皮需要は回復せず、さらに2020年からのコロナ禍によってトドメを刺されたようだ。負債は7億円と推定される。さらに関連会社のアイファー(本社岩手県下閉伊郡岩泉町)の負債が4億円あった。

しかし、1990年あたりの3000億円という市場はちょっと驚異的である。街に毛皮があふれていたわけでもないだろう。銀座など夜のOLたちの需要が大きかったのだろうか。

2020年に1980年代のアパレル市場のチャンピオン企業だったレナウンが破産して跡形もなくなり、そしてその3000億円毛皮市場のチャンピオンだったジャパンエンバが2022年に破産して消えてしまうというのだから、ファッション&アパレル市場というのは誠に非情な世界である。

 

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