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Japan|ファッション&アパレル業界にとって2020年はどんな年になるのか?

Jan 1, 2020.久米川一郎Tokyo, JP
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どうも消費が冴えない。昨年の2019年10月1日には消費税が8%から10%にアップ、9月には駆け込み需要があって、その反動で10月が冴えない月になるのは想定内のことだったが、11月も12月も冴えないままで推移している。暖冬を始めとして、さまざまな要因が考えられているが、どうも「少子高齢化」という悪魔が本格的に動き出しているように思われてならない。12月25日には今年新たに生まれた日本の新生児が推計86万4000人という数字が発表され、初めて90万人を割ると同時に、今年の日本の人口減少は51万人であることも発表された。51万人は鳥取県の人口とほぼ同じ数字である。この調子で次は、島根県(67万人)、徳島県(72万人)、福井県(76万人)、山梨県(81万人)、佐賀県(81万人)といった具合に、毎年日本から都道府県が消えていくというブラックユーモアのようなことが続いていくことは間違いないようである。日本の消費市場は全体論としてはデモグラフィック(人口動態)な動向とほぼ平行して進んでいくことになるだろう。ファッション&アパレル市場については、それよりさらに鋭角的なマイナストレンドが支配的になっていくだろう。全体論として、これは否定のしようがないことだ。

勤労者所得についても、雇用労働者5400万人の37.3%が非正規雇用という高どまり状態が現在も続いており、その75%は年収250万円以下というのが日本経済のリアルな実態であることを考えると、ファッション&アパレルに向けられる消費はさらに減少のスピードを早めると予想される。

最近日本で海外SPAブランドに新鮮さがなくなっている現状では、2019年の「フォーエバー21(FOREVER21)」と「アメリカン イーグル アウトフィッターズ(AMERICAN EAGLE OUTFITTERS)」に続いて、日本から撤退する次の海外SPAはどこだ?という話にもなってくるだろう。「ザラ(ZARA)」「エイチ&エム(H&M)」「ギャップ(GAP)」という3強は安泰にしても、ギャップグループの「バナナリパブリック(Banana Republic)」(日本では推定売上高100億円)あたりは大丈夫なのかという声も上がりそうではある。また日本のSPA企業でも凋落が止まらない「しまむら」あたりにはさらに厳しい年になりそうである。他の百貨店ブランドについては、もう今更書く必要もないだろう。厳しい淘汰が続くことは間違いない。

2020年の明るい話題といえば、7月24日から始まる東京オリンピック・パラリンピックだろう。しかし、これが2012年12月から続いているアベノミクスの絶頂ではないのだろうかという観測は多い。アベノミクス&東京五輪景気が8年間続いているが、そろそろ年貢の納め時という見方はある。特に株式市場については、史上最高値を更新中で3万ドルに迫っているNYダウ平均の行方が注目されるところ。日経平均株価はこれに追随しており、独自の展開は考えずらいため、NYダウ次第という感じではある。NYダウ3万ドル、日経平均2万5000円というセットになっていると思うが、これは5月の連休あたりになるのではないだろうか。それからは、大きな調整に入るのだろうか。それともこれをピークにした長いダウントレンドに入ってくるのだろうか。

日本では不動産価格も株価との連動性が強いために、やはり株価の動向が注目されるが、これは政治日程との連動も考えなくてはならないだろう。

主な政治日程を整理すると、7月の東京都知事選、日本の衆議院選挙(任期満了なら2021年10月)、11月の米国大統領選、また2021年9月自民党総裁選(安倍総裁の4選は現在の党則では禁止)というのをにらんだ動きということになる。

いずれにしても、ファッション&アパレル市場では、ラグジュアリーブランドとほんの一握りの好調ブランドを除いて、厳しい日々が続くことだけは確実だ。そのラグジュアリーブランドについても、株価との連動が強く、上記のように長いダウントレンドに株価が入ってくると、全くもって目も当てられない暗闇状態に陥ることになる。

 

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