「ギャップ(Gap)」の旗艦店である「ギャップフラッグシップ原宿」が5月7日をもって閉店する。昨年7月には「エイチ&エム(H&M)」が日本1号店となる銀座の旗艦店を閉店した。「ギャップ」、「エイチ&エム」ともに2018年度の売上は前年比85%の水準と見られ、人件費や家賃のコスト増に加えて売上不振も影響しているとみられる。両ブランドにとってもっとも象徴的なフラッグシップ・ショップが立て続けに閉店し、外資系SPAブランドの総崩れの様相を呈している。
「ギャップ」の原宿の旗艦店は1999年、原宿セントラルアパートの跡地に開業した「ティーズ原宿」内に、銀座の数寄屋橋阪急(現在は東急プラザ銀座)の日本1号店に続いてオープンした。その後、10年間の賃貸借契約の満了に伴い、2009年11月に現在のJR原宿駅前に移転オープンした。オープン時には、限定デニムの無料配布キャンペーンを実施し、1,000人以上の行列ができ注目を集めた。
消費の主流がリアル店舗からEコマースに取って代わられているだけでなく、こうした低価格ブランドにとっては「メルカリ(Mercari)」を始めとする二次流通の台頭も影響が大きいだろう。「メルカリ」では「ギャップ」の商品が常時10万着以上、出品されている。