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Global|日本市場から撤退した「オールドネイビー」、世界市場では「ギャップ」の売り上げ上回る

Mar 9, 2018.セブツー編集部Tokyo, JP
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Photo: Shiori Kajiyama

GAP(ギャップ)の2018年1月期決算は売上高が前年比2.1%増の158億5500万ドル(約1兆6806億円)、純利益は前年比25.4%増の8億4800万ドル(約898億8800万円)で増収増益だった。主要3ブランドの売上高を見てみると、増収だったのは「Old Navy(オールドネイビー )」(72億3800万ドル、前年比6.2%増)のみで「GAP(ギャップ)」(53億1800万ドル、前年比3.6%減)と「Banana Republic(バナナリパブリック)」(23億8000万ドル、前年比4.7%減)は売上が減少している。「Old Navy」が「GAP」の売上高を上回り始めたのはここ5年ほどの傾向であり、今期は約19億ドルとかなり差が開いている。それぞれの全体の売上高に占める割合は、「GAP(ギャップ)」33.5%、「Old Navy(オールドネイビー )」45.6%、「Banana Republic(バナナリパブリック)」15%で「Old Navy」が約半分に迫る勢いだ。

世界市場で順調な伸びを見せていると思われる「Old Navy」、しかしながら日本市場からは昨年撤退している。現在、日本市場に進出している外資系SPAについて考えると「H&M(エイチアンドエム)」はアジア地域全体で減収し始めており、「ZARA(ザラ)」も減収傾向にあると言われている。リーマン・ショック以降の低価格衣料需要が高かった時代はSPAブランドが支持されたが、日本経済は徐々に回復しつつあり、消費者の目は価格以外の点にも向きはじめている。その中で全世界で共通のサイズ、製品を販売するためローカライズできないSPAは、それぞれの地域での細かな需要に応えることが難しい。品揃えは多少変えることができても、日本に合わせたサイズやアイテムをつくることはできないからだ。SPAブランドが飽和状態であり、南北で気候や風土が大きく違う日本においてローカライズできないというのは大きな弱点になりつつあるのかもしれない。

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