
「アイシティ」イメージキャラクターの永野芽郁
コンタクトレンズ専門店「アイシティ」などを展開するHOYAは5月1日、2025年3月期の通期連結決算を発表した。売上高にあたる売上収益は8660億3200万円(前年比13.6%増)、税引前利益は2599億6500万円(同9.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2021億100万円(同11.4%増)と大幅な増収増益だった。
情報・通信事業が好調で、売上収益は前年比36.3%増となる2283億2800万円、セグメント利益は同57.9%増となる1079億600万円だった。半導体製造で用いられるフォトマスクの原版となる材料の需要が急増し、大幅な増収となった。収益の約6割を占める主力のライフケア事業は、売上収益は前年比3.9%増の5300億2400万円、セグメント利益は同25.3%減の1209億7100万円だった。HOYAは昨年3月末に発生したシステム障害の影響で、生産工場内のシステムや受注システムが停止するトラブルが起きたものの、積極的な販売促進活動が奏功して売上収益が前年を上回った。
HOYAは2026年3月期の連結業績の予想は困難とし、第3四半期の決算発表時に公表するとしている。HOYAは海外での売上比率が高く、為替変動の影響を受ける可能性が大きい。また、HOYAは総資産1兆2343億円に占める現預金の比率が5340億円と40%を超えており、資本構成を検討する局面だとしている。今後は機会とタイミングをはかりながらM&Aを実行する方針でいる。