ー LOVE誌創刊10周年おめでとうございます。日本でレセプションを開いた理由を教えてください
実は休暇で日本に来ていて、両親を連れて東京で観光しようと思っていました。それから10年前に「LOVE」の創刊記念パーティを開いたDOVER STREET MARKETとこの企画について話を始めて、彼らがもし私が興味があるなら東京でレセプションをやらないかと提案してくれて興奮しました。
ー エディターの存在は近年SNSを通して大きくなっているように感じますが、編集長やスタイリストとして、そのことが自分の表現に影響を与えたと思いますか?
自分自身の写真を投稿することになると、少し過剰に意識してしまいますね。 ジムに行くのが大好きで、何かをしている際に時折写真を撮りますが、めったに自分を見せることはありません。いつもデザイナーと仕事をすることを楽しみ、デザインチームの一員として、そして雑誌編集者として、自分の時間をチームと一生懸命に働くことに力を注いでいます。
ー 編集長だけでなく、スタイリスト、クリエイティブ・コンサルタント、コントリビューター、キュレーターとしても活動されていますが、ここまで成功した理由は何であると考えますか?
私は色々なことに挑戦していて、「あれはよかったね」と過去は振り向かない。常に前に進み、すぐに行動し、常に前進することが好きです。ファッションの歴史が好きなので、知識が豊富にあり自信も持っている。それが役に立ったと思います。
ー 今年アンディ・ウォーホルの「Interview Magazine(インタビュー マガジン)」が休刊し、プリントメディアは減少傾向にありますが、「LOVE」を続けるためにどのような努力をしていますか?デジタル面についても教えてください。
プリントメディアは大きく衰退していますが「LOVE」は衰退していません。私たちは製品、最高の写真、質の高いライティング、そして25年間スタンダードを共有し、共に仕事をして来た本当に良いチームがあるからこそ成功していると考えています。私たちには若く野心のある人材が集まった巨大なデジタルチームがあって、最年少のメンバーは23歳です。彼らはモチベーションがあり、一緒に遊ぶ時間も過ごしている。私が初めて「Dazed」誌を始めた頃を思い出します。
ー 多忙なスケジュールから離れたいと思うことはありますか?
あまり感じませんが、一人で出張するのはあまり好きではないですね。家族や友人のいない、一人で時差ぼけを感じ一人で出発時間を待つ、といった旅は本当に嫌いで寂しさを感じます。旅行は素晴らしいことですが、誰かとその経験を分かち合えないと楽しさを見出せないのです。
ー 今後予定している新しいプロジェクトはありますか?
毎年恒例のAdvent号では、今年は全く違うことに取り組む予定です。25人の異なる人物と一緒に創り上げる予定ですがまだはっきりとは言えませんね。
「LOVE 10周年記念号(LOVE 10th Anniversary Issue)」2,700円 +tax