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Global|阪急と伊勢丹がメンズ館をリニューアル、メンズ市場は本当に活況か?

Mar 12, 2019.高村 学Tokyo, JP
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左上から、阪急メンズ東京、伊勢丹メンズ館、ノードストローム メンズストア N.Y.C.、セリーヌ表参道店

メンズコスメに参入した「シャネル(Chanel)」を始め、昨年から今年にかけてメンズ関連の話題が多い。エディ・スリマン(Hedi Slimane)による「セリーヌ(Celine)」はブランド史上初となるメンズラインを立ち上げ、ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)がメンズ・アーティスティック・ディレクターに就任した「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」は、就任後初となるポップアップを東京とニューヨークで開催した。

こうしたビッグメゾンの動きに合わせるかのように、百貨店もメンズ強化に動き出している。2019年3月15日に阪急メンズ東京がリニューアル・オープンし、翌16日には伊勢丹メンズ館もリニューアル・オープンする。阪急メンズ東京は、初年度170億円の売上を目指すという。2018年3月期決算が143億円であったから119%の増収見込となる。伊勢丹メンズ館も同程度の成長率を目指すと見られる。一方、アメリカでも昨年4月12日に国内最大の百貨店の1つである「ノードストローム(Nordstrom)」が、ニューヨークの57番街にメンズ専門の「ノードストローム メンズストア N.Y.C.(Nordstrom Men’s Store N.Y.C.)」をオープンしている。

一見、世界的な活況を呈しているかのようなメンズ市場だが、こうしたビッグメゾンや百貨店によるメンズ領域への参入や強化は、裏を返せば稼ぎ頭のバッグや財布などのSLG(スモールレザーグッズ)や婦人服が頭打ちで、売上の底上げにはもはやメンズ領域しか残されていないからだと言えなくもない。百貨店売上高の推移を見ても、婦人服はこの5年で17%減と厳しい状況だ。同時期に47%増と大きく成長した化粧品に続きメンズ領域を拡大できるか、今後に期待したい。

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