
マックハウスは7月11日、2026年2月期の第1四半期決算を発表した。売上高は30億4100万円(前年同期比8.3%減)、営業利益は1億8100万円の赤字(前年は1億7300万円の赤字)、四半期純利益は2億1100万円の赤字(同2億200万円の赤字)で、赤字幅が拡大している。マックハウスは不採算店舗を閉鎖し、前年同期比で34店舗を削減、5月末時点で239店舗を展開しているが、早期黒字化が喫緊の課題だ。
マックハウスは1990年に「シュープラザ」「東京靴流通センター」「靴のチヨダ」などを展開する靴大手小売企業のチヨダの完全子会社として設立されたが、昨年TOB(株式公開買い付け)を実施し、現在はエボリューション・ファイナンシャル・グループの投資ファンドであるEVO FUNDと、ジーエフホールディングスが出資するG Future Fund傘下。
マックハウスはビットコインを財務資産として採用する戦略を中核として「前例のない成長」を目指すとしている。9月から本格的に暗号資産事業に参入し、毎月定額のビットコインを取得する考えだ。さらに、リカバリーウェア市場への参入も決定しており、機能性繊維を研究・開発するAddElm TECHNOLOGYと提携し、共同ブランドを開発していく。疲労回復などを目的とするリカバリーウェア市場は、2030年には14兆円になるとの予測データもあり、2月28日に東証グロース市場に新規上場したTENTIALが先行している。「リファ(ReFa)」や「シックスパッド(SIXPAD)」などの美容・健康器具を手掛けるMTGも新ブランド「レッド(ReD)」で、リカバリーウェア市場に参入している。
マックハウスはM&A事業へも参入し、新たな事業を矢継ぎ早に発表しているが、今期も最終赤字を見込む。だが一方で、株価は好調で年始から2倍超まで上昇している。1月6日の始値が220円だったマックハウスの株価は、第1四半期決算を発表した7月11日は475円で取り引きを終えている。マックハウスの2026年2月期の業績予想は、売上高は132億円(前年比0.6%増)、営業利益は5億5000万円の赤字(前年は12億1300万円の赤字)、当期純利益は6億5000万円の赤字(同14億7200万円の赤字)としている。