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メイド・イン・ジャパンの名門シューズメーカー「マドラス」が海外展開を加速

Dec 18, 2018.高村 学Tokyo, JP
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岩田敏臣・取締役経営戦略本部本部長

マドラス株式会社が、2018年11月10日にタイ・バンコクの大型複合施設 「アイコンサイアム(ICONSIAM)」内に開業した「サイアム高島屋」で紳士靴の販売を開始した。2017年の香港そごうへの出店に次ぎ、海外2ヶ国目となる。11月には、中国上海で開催された「第1回上海国際展覧会」にも出展し、中国国営テレビ「CCTV」が取材、「番組放映後には香港そごう店の売上が前年比で3倍になった」と、岩田敏臣・取締役経営戦略本部本部長は語る。

2021年に創業100年を迎えるマドラスは、高級紳士靴ブランド「マドラス(madras)」で知られる老舗メーカーだ。2002年にはGORE-TEX ファブリクスの素材を搭載した高機能シューズブランド「マドラスウォーク(madras Walk)」を立ち上げ、メイド・イン・ジャパンとクラフトマン・シップを守りながら、新しい領域を開拓し続けている。2013年にはダンスカルチャーに焦点を当てたスニーカーブランド「ジェイド(JADE)」を始動した。

マドラスの国内唯一の自社工場は愛知県にある。岩田氏は「国内では2社のみとなるGORE-TEXの認定工場にも指定されています。靴の仕立てにおいて少なくとも25ある工程のうち半数以上が手作業で、当社が得意とするマッケイ製法を始め、高級靴の代名詞・グッドイヤー製法やセメント製法もこの工場の職人たちによって支えられています」という。

特に、本社工場で作られるオーダーシューズは、熟練した職人たちの技の結晶だ。MOSS(madras order shoes system)と呼ばれるシステムは、まず足を正確に採寸し忠実に木型に再現された後、4,000通り以上あるデザイン、製法、革やカラーから組み合わせを選ぶ。カラースニーカーのオーダーシステムに至っては、6兆パターン以上の組み合わせから自分の足に合った一足を作ることができる。

旗艦店を銀座に構え、インバウンドを視野に入れながら、日本発の高級紳士靴ブランドとして今後、海外にどう積極的に展開していくか注目だ。

大川司・本社工場工場長

石本英光・マイスターの称号を持つシューズ仕上げ職人

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