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スーパーモデルブームの「祭司」だった巨匠カメラマン逝く ピーター・リンドバーグ逝去

Sep 8, 2019.橋本雅彦Tokyo, JP
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ピーター・リンドバーグ公式インスタグラムより

ファッションカメラマンのピーター・リンドバーグ(Peter Lindbergh)が9月3日に亡くなった。74歳だった。ファッションフォトの分野では、ヘルムート・ニュートン(Helmut Newton、1920-2004)、リチャード・アヴェドン(Richard Avedon、1923-2004)、アーヴィング・ペン(Irving Penn、1917-2009)などの巨匠世代に続く存在で、ブルース・ウェーバー(Bruce Weber、1946年3月29日生まれ)と双璧をなす存在と言えるかもしれない。

ドイツ・リッサ(現ポーランド領)に1944年11月23日に生まれたリンドバーグが一躍注目を集めたのは1988年に「ヴォーグ(VOGUE)」の編集長に就任したアナ・ウィンター(Anna Wintour)が初めて手掛けた号の表紙を飾ったからだ。時まさにファッション界にはスーパーモデル旋風が吹き荒れようとしていた。それ以降は、ナオミ・キャンベル(Naomi Campbell)、シンディ・クロフォード(Cindy Crawford)、リンダ・エヴァンジェリスタ(Linda Evangelista)、クラウディア・シファー(Claudia Schiffer)、ケイト・モス(Kate Moss)などのスーパーモデルが競って、リンドバーグによって撮影されて「ヴォーグ」や「ハーパーズ・バザー(Harper's BAZAAR)」の表紙やファッションページを飾ることになった。ファッション業界は、デザイナーのクリエイティビティ主導から1990年代には「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」「グッチ(GUCCI)」「シャネル(CHANEL)」などのラグジュアリー・ブランドが勢力を拡大していったが、その勢力拡大と同時にスーパモデルたちが躍動した。そしてリンドバーグがその「祭司」の役割を担うことになったのだ。デザイナーたちからも人気が高く、キャンペーンヴィジュアルの撮影依頼が絶えなかったという。2017年の年末には久しぶりに来日し、ギンザシックス(GINZA SIX)の銀座蔦屋書店で新作写真集「Shadows on the Wall」のサイン会が行われファンとの交流を楽しんだ。

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