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どう変わる?六本木 2023年秋開業「麻布台ヒルズ」の概要が明らかに

Jul 18, 2023.岩見光Tokyo,JP
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麻布台ヒルズ

2023年秋に開業予定の「麻布台ヒルズ」(東京都港区)のA街区(麻布台ヒルズ森JPタワー)およびC街区(ガーデンプラザ)が6月30日に竣工し、7月3日に竣工式が行われた。「麻布台」は1989年からスタートした再開発プロジェクトで、2019年8月に着工し30年をかけて実現したもの。「麻布台ヒルズ」は、森ビルおよび日本郵便が参加組合員として参画し、虎ノ門・麻布台地区市街地再開発組合が開発する。

「麻布台ヒルズ」はメインタワー、西棟、東棟、そして4つの付帯施設より構成される複合施設。「麻布台ヒルズ」は、「アークヒルズ」に隣接し、「文化都心・六本木ヒルズ」と、「グローバルビジネスセンター・虎ノ門ヒルズ」の中間にあり、文化とビジネスの両方の個性を備えたエリアに立地している。また、「緑に包まれ、人と人をつなぐ『広場』のような街」というコンセプトのもと、約8.1ヘクタールの広大な計画区域のうち約2.4ヘクタールが緑化面積という緑豊かな環境が実現した。またこの魅力的な立地に、A街区を始めとする複数の超高層建築を建てることで、多様な都市機能を徒歩圏内に集約した。

A街区は、地上64階・地下5階からなる超高層メインタワー。高さは約330メートルで大阪にある「あべのハルカス」(約300メートル)を追い抜き、開業時点では日本一の高層ビルになる。外観デザインはアメリカの建築設計事務所PC&P(ペリ・クラーク・アンド・パートナーズ)が担当。PC&Pは「あべのハルカス」を設計した建築事務所としても知られている。メインタワー・森JPタワーには、大規模なオフィスや世界有数のラグジュアリーリゾートを手掛けるアマンとのパートナーシップによる「アマンレジデンス 東京」、最新の医療機器を導入し高度な専門性を持つ大学病院スタッフが提供する人間ドック「慶應義塾大学予防医療センター」、50ヵ国以上の国籍の生徒が在籍する都心最大規模のインターナショナルスクール「ブリティッシュ・スクール・イン東京」に加えて、大規模な商業施設を併設し、豊かなライフスタイルを提案する。現時点でテナントの顔ぶれは発表されていないが、ファッション、ビューティー、カルチャー、アート、ウェルネスなど多彩な店舗が揃う予定だ。

ガーデンプラザとして展開されるC街区のユニークな建築は、ロンドン五輪の聖火台を手掛けたロンドン出身の3次元デザイナー、トーマス・ヘザウィック(Thomas Heatherwick)がデザインした。なお、C街区を含む「麻布台ヒルズ」の低層部デザインは、ヘザウィック・スタジオが日本で初めて手掛けた建築プロジェクトとなる。

敷地面積は「麻布台ヒルズ」(約6万3900平方メートル)よりも「六本木ヒルズ」(約8万9200平方メートル)のほうが広いものの、建物延床面積や規模としては「麻布台ヒルズ」が上回る。森ビルも「『麻布台ヒルズ』はヒルズの未来形」だと述べており、国内最大級のプロジェクトだといえる。現在、森ビルは「六本木五丁目西地区」(東京都港区)の再開発事業の概要も明らかにしており、この再開発事業は、「第2六本木ヒルズ」とも呼ばれる。延床面積は約108万平方メートルにおよび、超高層ビルを中心に、オフィス、住宅、商業施設、文化施設、公園などで構成するという。2025年度に工事に着工し、2030年度の竣工を目指す。今後の港区・六本木エリアはどう変わっていくのか。その変貌に注目したい。

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