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Japan|インタビュー前編:化粧品業界に第3の軸を!世界観貫き躍進する「スック」の海外戦略

May 18, 2018.セブツー編集部Tokyo, JP
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山崎博久・SUQQUマーケティング部 部長

今年のMet Galaのテーマは「Heavenly Bodies:Fashion and the Catholic Imagination」で、ローマ法王や聖母マリアを彷彿とさせるドレスに身をまとった著名人がレッドカーペットを歩く様子は壮観だった。ドレスやジュエリーに関する情報が飛び交う中で、「SUQQU」が女優ジェニファー・コネリー(Jennifer Connelly)のメイクアップを手がけたことは、日本ではまだあまり知られていないだろう。J-Beautyという言葉がよく聞かれるようになった昨今、欧米で着々と存在感を高める「SUQQU」。海外進出からこれまでの歩みと今後について、マーケティング部の山崎博久・部長に話を聞いた。

ー 欧米の進出先としてはじめにロンドンを選んだ理由を教えてください

もともと『SUQQU』は独自の価値観を持っている大人の女性、ヨーロッパのブランドを既に十分に使いこなしていても、それに満足せず本質を追求する方を対象にしてデビューしたブランド。そういった背景もあり、化粧品発祥の地であるヨーロッパをターゲットにしようと考えた。なかでもロンドンは国際都市であり、セルフリッジやハロッズといった名だたる百貨店が軒を連ねる、化粧品業界の競争が一番厳しいエリア。そこで勝ち抜いていけるかどうかが、『SUQQU』が顧客の要求を満たす製品を届けられているかの証明にもなると思ったので、キツいとは思ったがあえて選んだ。

ー 進出時に工夫されたことはありますか?

ブランドの世界観を曲げず、ストレートかつダイレクトに理解してもらうことが大切だと考えていた。早く地域になじむためにローカルで有名な人物をモデルとして起用するのは海外戦略でやりがちなことではあるが、『SUQQU』は日本で展開しているビジュアルをあえてそのまま使うスタンスを取った。ヨーロッパの人から見るとアジア人には典型的なビジュアルイメージを持たれがちだが、そういった既成概念にとらわれず、特に私たち日本人やアジアの人から見て美しいと思えるようなモデルを起用した。そうやってブランドの世界観を守り通したことが、時間はかかったかもしれないが結果としてブランドの理解者が徐々に増えてきている原因だと感じる。2016年には発色を強めた欧米人の肌にも合う色合いの、イギリス限定アイシャドウをテスト的に販売した。今後は、例えばファンデーションは繊細な色合いや質感、ツヤ感を伝えるために色数を増やし、色の違いだけでNOと言われる前に製品の良さを理解してもらえるような選択肢を用意していきたい。

ー ロンドンの店舗に中国系の顧客が来ることも多いのでしょうか?

半分以上は中華系の方で多数いらっしゃっている。これはありがたいことで、中国での人気に火がついたきっかけがロンドンの店舗だという説があるほど。

ー ロンドンで特に人気の高いカテゴリーはありますか?

売り上げで見るとポイントメイクとベースメイクは大体同じくらいで、2016年秋に発売した『エクストラ リッチ クリーム ファンデーション』と今年発売のヌード ウェア リクイドは大ヒットしあっという間に欠品してしまった。ファンデーションは肌の内側から滲み出すようなリアルなツヤ感や、軽やかなつけ心地で人気になってきているので、今の所はカラーアイテムとベースメイクが売り上げを牽引しながら、そこにプラスで顔筋マッサージが入ってくる。ヨーロッパの方はマッサージへの関心がとても高く、ベースメイクを美しく仕上げるための土台づくりとして提案している。現在セルフリッジの店舗では1日に多くて14件の顔筋マッサージの体験予約が入っているほど人気が高まっていて、ビフォアとアフターがはっきりとわかるマッサージということもウケが良い理由の一つ。これからは顔筋マッサージを一つのフックにしてスキンケアも普及していけたらとも考えている。

ー SUQQU Globalの運営は日本が主体ですか?

全て日本発信で、15周年を迎えて人材も集まってきているので、これからブランドコントロールを全世界に向けて行い、本当の意味でのインターナショナルブランドになっていこうと動いている。今年の大テーマに『SUQQU』のグローバリゼーションというのがあるので、全世界共通のアイテムを出したり、海外のローカルスタッフが日本に来て何かキャンペーンをしたりなど他の地域を巻き込んだキャンペーンを企画している。

ー 「グローバル」ではなく「日本」のブランドとして認知を広げている印象がありますが、世界市場ではどのようなポジションを築きたいですか?

海外展開をしている国産ブランドの同業他社を見ると、日本ブランドよりはグローバル感を強く打ち出しているイメージがあるが、我々はむしろ日本、東洋というものを隠さない方が良いと考えている。『SUQQU』が一番やりたいと思っていることは、化粧品業界に第3の軸を打ち立てること。化粧品業界はどうしてもヨーロッパ系ブランドとアメリカ系ブランドの2軸で語られることが多い。また、プレミアムマスを狙うブランドも多い中で、我々はプレミアムの本当にトップのところで、日本発ブランドとして胸を張ってその存在を世界に訴えていきたい、世界のお客様に新たな選択肢を提供したいと思っている。第3の価値観を創造するという意味でも、日本や東洋といった要素は隠さず、その美しさや美意識を伝えていきたいという想いが強い。進出店舗数は少ないが、フロア内で売り上げトップ5やトップ10にきちんと入ることで、規模は違えど欧米トップブランドに並ぶような、人によってはなくてはならないブランドというポジションを確立し、日本人が生み出す東洋の美しさを前面に押し出していきたい。

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