デサントは6月20日に開催した定時株主総会で、創業家の石本雅敏氏が社長を退任し、新しく伊藤忠商事出身の小関秀一氏が社長に選任された。デサントを巡っては、筆頭株主の伊藤忠商事と石本氏が経営方針を巡り対立を続けていたが、2019年3月に実施された伊藤忠による敵対的TOB(株式公開買い付け)を経て、事実上の決着が付いていた。
一方で、競合相手のゴールドウインは、2018年5月10日に株価17,630円と過去最高値を更新し、絶好調だ。「ザ・ノース・フェイス(The North Face)」の大躍進が貢献し、2018年3月期決算で売上高は8期連続の増収、営業利益は10期連続の増益でその勢いは止まりそうにない。時価総額においてもゴールドウインの3,237億円に対して1,463億円と大きく水をあけている。新体制となり、業績の回復、中国市場の開拓、企業価値の向上といった課題への対応は急務だ。