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ラグジュアリー・ブランドも続々オープン、異業種がホテルに熱視線の理由とは?

Sep 18, 2018.セブツー編集部Tokyo, JP
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Palazzo Versace Dubai

今年6月に「無印良品」を展開する良品計画が中国・北京にMUJI HOTELの第2号店をオープンした。MUJI HOTELが位置する「北京坊」と呼ばれる地区は、北京の新たな文化発信地として注目されているトレンドエリアで、歴史的な風情の残る一角に無印らしいシンプルで洗練されたデザインのホテルが佇んでいる。来年3月には銀座に同ホテルの3号店をオープン予定だ。


MUJI HOTEL BEIJING

近年異業種からホテル事業へ参入する企業が多く、良品計画はライフスタイルカテゴリーだが、ストライプインターナショナルの「hotel koe tokyo(ホテル コエ トーキョー)」などアパレル企業も参入してきている。

インバウンドが好調な日本において、海外の顧客とどう接点を創出するかは喫緊の課題だ。コストはかかるが、ホテル事業をその有効な解決策の一つと考えている企業は少なくないのではないか。本業が不調な中で、好調な業界のうま味を求めてホテル事業をはじめる企業には危うさを感じるが、「無印良品」のように日本の安心安全でシンプルな”良品”を提供するブランドとして、今やグローバルな認知度を獲得しているならば効果は大きいだろう。

ブランド力を活用したホテル事業の展開は、ラグジュアリー・ブランドが先行している。

2010年に「GIORGIO ARMANI(ジョルジオ アルマーニ)」はドバイに「ARMANI HOTEL DUBAI(アルマーニ ホテル ドバイ)」をオープンし、翌年にはミラノに「ARMANI HOTEL MILANO」を開業。「BVLGARI(ブルガリ)」のホテルグループである「BVLGARI HOTELS & RESORTS(ブルガリ ホテル&リゾーツ)」は2004年にミラノ、その後パリ、ロンドン、上海、そして今年はドバイと既に4都市に展開、2020年にはモスクワとパリ、そして2022年には東京にもオープンする予定だ。

その他「VERSACE」が手がける「Palazzo Versace(パラッツォ・ヴェルサーチ)」は2000年にゴールドコーストに開業し、2015にはドバイに2店舗目を開いている。


Palazzo Versace Dubai

その他にもフェラガモ一族が所有する「LUNGARNO COLLECTION(ルンガルノ コレクション)」や「MOSCHINO(モスキーノ)」の「MAISON MOSCHINO(メゾン モスキーノ)」などがあり、多角化経営を好むイタリアのメゾンがホテル事業に参入している例が多いようだ。

ライフスタイル事業の最たるものの一つであるホテルは、ブランドの世界観を伝えやすく、顧客接点の創出にも役立つ。ホテルのマーケティング的活用の典型的な例としては、ビューティ企業が自社製品をホテルのアメニティとして提供していることが挙げられる。

日本にラグジュアリー・ブランドは存在しないが、「無印良品」のような世界的なブランド力と”made in Japan”への信頼性を後ろ盾に、今後ホテル事業に乗り出す企業はますます増えていくのではないか。「ユニクロホテル」なるものの誕生も近いかもしれない。

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