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Japan|なぜヤフーはゾゾを買ったのか?ポイントはゾゾ前澤友作氏の懐具合

Sep 12, 2019.久米川一郎Tokyo, JP
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ゾゾ(ZOZO)のヤフー(Yahoo!)への身売りが決まった。ポイントは以下の通り。

・創業社長の前澤友作氏(43)は退任。後任はゾゾの澤田宏太郎取締役(48)。

・ヤフーはTOB(株式公開買い付け)によるゾゾ社株買収で50.1%(約1億5300万株)の同社株を取得予定。ゾゾ社株35%を保有する前澤氏がその何%を売るかは不明。

・ヤフーによるTOB価格は、この発表があった9月12日の終値を基準にすると見られるが、12日のゾゾの株価は朝から買いが入っており、前日から15%高(330円高)程度で推移しており、2,500円として3825億円程度になる。

・ゾゾの上場は保持する方針。

3月15日に既報したように、前澤社長の個人的な懐具合がかなり逼迫していることが今回の身売りの最大要因ではないだろうか。前澤氏はその保有株1億1220万6600株の87%を、現在担保としてUBS銀行、野村信託銀行、みずほ銀行、三井住友銀行などに差し入れている。保有自社保を担保に現金を借りていると見られている。株価が下がると担保不足でさらに保有自社株を差し入れなければならず、その株価は2,000円前後と見られている。借りた現金で何をしているかは分からないが、とにかく前澤氏個人の「財布」はかなり逼迫していることは事実。

一般の経営者にとって、43歳というのはまだ駆け出しといっていい年齢だが、宇宙旅行が夢で、現代美術の蒐集に意欲を燃やし、女性タレントに浮名を流す前澤氏にとっては、アーリーリタイアのタイミングとしては絶好なのかもしれない。

こういう状況のゾゾに、資本提携の話を持ちかけた企業は数社あったはず。ヤフー、アマゾン(Amazon)、楽天などの名が噂されていたが、選ばれたのはヤフー。アマゾン、楽天などのeコマース最大手にかなり水をあけられたヤフーにとっては、ここは衣料eコマース分野最大手のゾゾを傘下に収め、先行2社との差を埋めるには絶好のチャンスだった。

仮に50.1%の株式を2,500円で取得し4000億円を支払うとして、ゾゾの2019年3月期決算の純利益159億円、配当総額の73億円の50%を合わせた195億円が見合うのがどうかは難しい水準だとは思う。が、ヤフーにとってのシナジー効果を考えれば十分な投資価値があると総帥の孫正義氏は判断したのだろう。

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