アシックス新社長に富永満之氏　約６年ぶりに社長交代

アシックスは、９月15日、新社長に富永満之（とみながみつゆき、61）氏が就任すると発表した。同日開催の取締役会で決議され、​​2024年１月１日付で現常務執行役員CDO（最高デジタル責任者）・CIO（最高情報責任者）の役職から新社長（COO、最高執行責任者）に昇進する。同社で社長の交代は約６年ぶり。

富永満之新社長は1987年にカリフォルニア・ポリテクニック州立大学を卒業した後、アンダーセン・コンサルティング ニューヨークオフィスに入社。その後、日本IBMの執行役員やSAPジャパンの常務執行役員、ワークスアプリケーションズ アメリカの代表取締役社長を経て、2018年にアシックスに入社した。同社ではこれまでに執行役員IT統括部長や、常務執行役員IT統括部長兼デジタル担当（CDO）、常務執行役員デジタル統括部長兼CDO・CIOに就任。2023年から常務執行役員CDO・CIOを務めている。長年、デジタルの分野で経験を積んでいる。デジタル・ITに精通する富永氏が同社の指揮を執ることで、世界市場でデジタル戦略を強める狙いがある。さらに、富永氏は米国のパデュー大学でMBA（経営学修士）を取得している。

また、新会長CEOには現代表取締役社長CEO兼COOの廣田康人（ひろたやすひと、67）氏が就任する。廣田康人新会長は、1980年に早稲田大学を卒業後、三菱商事入社。2010年に執行役員総務部長、2016年には代表取締役兼常務執行役員コーポレート担当役員に就任。2017年に関西支社長を兼務後、2018年にアシックスに入社した。2018年3月同社代表取締役社長COOに就任し、現在に至る。廣田氏は社長職を退任するが、会長就任後もCEO（最高経営責任者）として全社的なかじ取りを担う。現会長の尾山基氏は2024年３月22日開催予定の定時株主総会をもって取締役を退任し、取締役相談役を務める。