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銀座で7店展開するアシックス社の大いなる野望とは?

Aug 18, 2023.三浦彰Tokyo,JP
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「アシックス(ASICS)」は、8月4日に「オニツカタイガー(Onitsuka Tiger)」イエローコレクション専用の銀座店をオープンした(既報)。イエローのブランドビルはパリあたりでは「OK」が出るのかどうか微妙だが、とにかく目立つ。実は「オニツカタイガー」は銀座では3つ目のビルになる。銀座中央通り沿い(銀座7丁目)に「オニツカタイガー」の店があったが、今年5月にはその隣に「NIPPON MADE」という日本製のアイテムをメインにした隣接館をオープンした。今回のイエローコレクション店で銀座では3店舗展開になる。ちなみに「アシックス」ブランドは銀座に直営店が4つ(「アシックス東京銀座」「アシックスランウォークギンザ」「アシックスウォーキング銀座インズ」「アシックスキッズ銀座」)ある。つまりアシックス社は銀座で7店展開!ということになるが、これはちょっと異常ではないのか。

その異常さは、同社の2022年12月決算を調べればすぐに納得する。売上高4846億円(前年比+19.9%)のうち日本国内の売上高は1234億円(同+ 12.2%)。実にその売上高全体に占める割合は約25%。つまりアシックス社はその75%を海外で売り上げている正真正銘のグローバル企業なのである。だから来日外国人のほとんが訪れるといわれる銀座に7つの直営店があるのは当然とも言える。事実7つの店の入店客は来日外国人が半数以上を占めているという。日本国内の売り上げも旺盛なインバウンド需要で大きな増収を果たすことが期待されている。

アシックスは8月8日に2023年12月決算第2四半期(2023年1月1日〜2023年6月30日)決算を発表した。主要数字は以下の通りだった。
・売上高:2900億7900万円(前年比+28.9%)
・営業利益:336億1000万円(同+75.4%)
・経常利益:338億円1800万円(同+78.2%)
・親会社株主に帰属する四半期純利益:247億9600万円(同+82.8%)

驚異的なパフォーマンスで、史上最高決算をマークした前期をさらに大きく上回っている。当然12月の本決算については 上方修正がなされた(前回予想は今年2月10日の2022年12月期決算発表時のもの)。
・売上高:5100億円→5500億円
・営業利益:370億円→460億円
・経常利益:320億円→420億円
・親会社株主に帰属する当期純利益:200億円→250億円
・年間配当:44円→55円

これでもかなり控えめな上方修正だと思うが、投資家は鋭く反応して、翌日の終値は前日比541円高で4852円、翌々日の終値は前日に比べ320円高で5172円。史上初めて株価が5000円を突破した。現在(8月18日16時)、アシックス社の時価総額は9725億円だが、程なく1兆円を突破するのではないだろうか。

8月4日にオープンした「オニツカタイガー 」イエローコレクションのビルは、まさにアシックスの時価総額1兆円突破の前祝いのようなものだったと言えるかもしれない。このイエローボックスビルは晴海通りを挟んだ向かい側から見ると「ヴェルサーチェ」と「ボッテガ・ヴェネタ」という世界を代表するデザイナーブランド&ラグジュアリーブランドに挟まれて独自の主張をしている。

そのイエローカラーは当然「オニツカタイガー」のタイガーを表すものとばかり思っていたが、実はアシックス社創業者の鬼塚喜八郎が愛したひまわりの花の色でもあるという。この話を聞いて、鬼塚喜八郎の挑み続ける不屈の精神と失敗を恐れぬ楽観主義を思い出した。

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