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広島市から総撤退した天満屋は大丈夫なのか?

Jul 7, 2022.三浦彰Tokyo,JP
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閉店した天満屋広島緑井店(天満屋HPから)

岡山県岡山市に本社を置く天満屋(てんまんや)は、6月30日に天満屋広島緑井店(広島市)を閉店した。同店は広島市の郊外にある4階建ての建物で1997年開業。バブルの勢いでオープンしてしまった店舗で、おそらく一度も黒字になったことはなかったのではないか。それはともかく、これは単に一支店の閉店にとどまらず、百貨店業界においては「岡山の雄」である天満屋の広島市の最後の砦の撤退なのである。

同社の最近の撤退の足跡を辿ると:
①2013年3月:天満屋広島八丁堀店閉店
②2013年4月:商業ビル「福山ロッツ」(広島県福山市)
③2014年3月:高松天満屋(香川県高松市)
④2020年1月:天満屋広島アルパーク店閉店
⑤2022年6月:広島緑井店閉店

地元百貨店の福屋の福屋八丁堀本店及び福屋広島駅前店のパワーの前にはね返されたという印象だ。加えて激戦地の八丁堀には広島三越もある。激戦地から総退却を決めたのはむしろ潔い決断だったのではないか。本拠の岡山市が都市型ショッピングセンター第1号店を謳うイオンモール岡山(2014年オープン)の攻勢にあって苦戦していることで、かなり前から本店の強化を打ち出していた。

天満屋は2017年江国成基常務が創業家の伊原木一朗社長に代わって創業家以外では初めて社長になった。その後、今年4月1日付で斎藤和好取締役岡山店店長が社長に就任した。なお百貨店の天満屋はグループの中核企業だが非上場企業。スーパーマーケットの天満屋ストアは東証スタンダードに上場している。

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