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「ランニング特化」「高級スニーカー」の局所戦略で北米・欧州市場での拡大を狙うアシックス【いづも巳之助の一株コラム】

NEWAug 15, 2025.いづも巳之助Tokyo, JP
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個人株主が一度は考える「アシックス」。今期第2QでもGOOD!な成績でした。なんてったって、売上高は約4000億円(前年同期比+17.7%)で、営業利益は約810億円(+37.5%)だからね。株価も決算発表後、ビューンと騰がっちゃった。上方修正で配当も増額だ。素晴らしいの一言。

●ダブルブランドで牽引だ!
アシックスランニング事業とオニツカタイガー事業で、営業利益の8割を稼ぐんだね。「アシックス」の靴は世界陸上での使用素材を市民ランナー向けにも提供で売上が間もなく年間2000億だ。そして、「オニツカタイガー」は、利益率が39.1%もあるんだね。二つのブランドはしっかり棲み分けしていて、「アシックス」は、プロからアマまでのランニングに特化。ターゲットは「世界の走る人は全員」だ。「オニツカタイガー」は、ファッション志向で希少性×高級感を組み合わせた。限定性が高いくプレミアがついちゃって、最近は高額品も多い。

●ナイキやアディダスを凌駕できる?
ここまでくれば、いよいよ世界シェア約20%のナイキ、約11%のアディダスに挑む準備ができたのか?まだ、アシックスはおそらく世界シェアは1%未満だけど、ナイキの全方位戦略に対して、「ランニング特化」「高級スニーカー」のダブルブランドで局所的に攻め込んだ。これはマーケティング的には大正解だと思うよ。ナイキの「性能×マス広告」や「希少性×高級感」は、ひとつのブランドじゃ歯が立たないもんね。

●利益率は既に世界トップレベルだ
アシックスは特に二つのブランドの利益率が高く、大量生産のナイキでさえ15%到達していないのに17%程度の利益率だ。これは、「アシックス」の世界陸上などの人気需要に合わせた生産調整や「オニツカタイガー」の直営販売の高単価設計が押し上げている。そして、まだ世界シェアも低いので、特に北米・欧州での拡大余地がまだまだ大きい。北米の市民ランナー層を取り込み、オニツカタイガーで欧州のファッション都市を攻略したら、まだまだ売上・利益を伸ばせる可能性は大きいね。

現在の株価はPER30倍を軽く超えてくるので、過熱感ありだが、この二つのブランドの成長は、まだまだ続くと考える。EPSも成長し、「まだ買えないねー」とか流暢なこと言ってられない銘柄になった。今期の高利益率が維持できれば、EPSは2028年までに150円台も視野に入り、株価5000円突破は軽い。ということで、巳之助レベルでは、今の株価の伸びでは、予想もアドバイスできません。

さあ、ジャパンブランドがいよいよナイキに挑戦だね。

▶巳之助メーター 測定不能 世界シェア1%未満
(1ニョロ=素通り 2ニョロ=監視 3ニョロ=今だ!)
じゃ今後の伸びしろを考えると、とてつもないや。

■プロフィール:いづも巳之助
プライム上場企業元役員として、マーケ、デジタル事業、株式担当などを歴任。現在は、中小企業の営業部門取締役。15年前からムリをしない、のんびりとした分散投資を手がけ、保有株式30銘柄で、評価額約1億円。主に生活関連の流通株を得意とする。たまに神社仏閣への祈祷、占い、風水など神頼み!の方法で、保有株高騰を願うフツー感覚の個人投資家。

 

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