
「ファセッタズム(FACETASM)」のデザイナー落合宏理は1月15日、2026年春夏シーズンをもってブランドを休止すると発表した。ブランド公式インスタグラムを通じ、「FACETASMとして自身を思い切り表現するためには、あらためて真摯に洋服と向き合う時間が必要だと考えた」とし、一定期間ブランド活動を止める決断に至った経緯を明かしている。
落合宏理は文化服装学院を卒業後、2007年に「ファセッタズム」を立ち上げ、同年春夏シーズンから東京コレクションで展覧会形式の発表を開始。独自のカッティングや再構築的なアプローチで存在感を示し、日本のファッションシーンを代表するブランドのひとつへと成長させた。2016年には「第34回毎日ファッション大賞」を受賞している。
一方で近年は、ファッションデザイナーの枠を越えた活動も目立つ。2021年からはファミリーマートの「コンビニエンスウェア(Convenience Wear)」のクリエイティブディレクターを務め、同ブランドは年間売上130億円を超えるヒットに成長。デザイナー個人としての影響力は、むしろ拡張してきた印象が強い。
「ファセッタズム」は現在、東京・青山と大阪・心斎橋にフラッグシップストアを構え、中国やイタリア、ナイジェリアなど海外にも取引先を持つ。ブランド休止の期間は未定としているが、活動停止ではなく「立ち止まる」という表現が近く、再始動を前提とした判断と受け取れる。
商業的成功と創作のバランスが問われる時代において、一度ペースを落とし、再び服づくりと向き合うという選択は、日本のデザイナーズブランドのあり方そのものを映し出している。「ファセッタズム」がどのような形で戻ってくるのか、その次章に注目が集まる。








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