
フォトグラファーの新田桂一がブランドキュレーターを務める新ブランド「ノスタルヴィア(NOSTALVIA)」が、東京・青山でデビューエキシビションを開催した。会場には新田をはじめ多くのファッション関係者らが駆けつけ、ブランドデビューを祝った。
「ノスタルヴィア」は、都市ごとのカルチャーを切り取り、ファッションに落とし込むプロジェクト型ブランド。デビューコレクションのテーマには「大阪」を選び、街の空気や象徴的なモチーフをデザインに反映させた。会場では、デビューコレクションのラインアップが披露され、ブランドの方向性が明確に打ち出された。
今回の「大阪編」では、2025年に球団設立90周年を迎えた阪神タイガースとの特別コラボレーションを実現した。虎柄を基調に、「ノスタルヴィア」のエンブレムに虎の爪痕をあしらったグラフィックなど、6種類のデザインを制作。ブランドのキービジュアルには、俳優・歌手として活躍する夏木マリを起用し、新田が自ら撮影した。圧倒的な存在感を放つビジュアルは、ブランドの世界観を一気に引き上げている。
新田桂一は、広告や雑誌で著名人を数多く撮影してきたフォトグラファーであり、近年はカルチャーとファッションをつなぐプロジェクトも積極的に手がけている。今回のエキシビションでは、次シーズンのテーマが「東京」になることを明かし、東京・中央区生まれの新田自身が、自らのルーツを掘り下げながら都市を切り取る挑戦をする。
新田は、「東京は、来年一年かけて撮影していきたいと思っています。祖父の鉄工所がある江東区にも足を運び、下町あたりも攻めてみたいと思っています。今はちょうど大阪編を撮り終えたばかりですが、阪神タイガースとコラボできたのは非常に嬉しかったですね。東京でも地元に根付いたコラボを模索していますし、アニメとの取り組みもやりたいなと思っています」と語る。
8月25日から販売はすでにスタートしており、公式オンラインストアやファッション通販サイト「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」、一部の卸先で購入可能となっている。大阪編に続く東京編、そしてその先にどの都市が選ばれるのか。写真家・新田桂一が紡ぐ「都市とファッションの物語」は、今後さらに注目を集めていきそうだ。