六本木の街を舞台に展開するアートイベント「六本木アートナイト2023」が5月27日から28日の2日間にわたり、4年ぶりにオールナイトで開催される。
森美術館やサントリー美術館、国立新美術館などの美術館に加え、パブリックアートも設置されるアートスポット、六本木。同イベント関連の作品のなかには、イベントに先立って展示が開始されるものもあるため、間近に迫ったゴールデンウィークのお出かけの参考にもしていただきたい。
2009年に初開催され、12回目となる今回は、メインプログラム・アーティストに栗林隆+Cinema Caravan、鴻池朋子を迎え「都市のいきもの図鑑」をテーマにさまざまな作品を展開する。
栗林隆+Cinema Caravanは、2022年の「ドクメンタ15」で《元気炉四号機》を発表。「ドクメンタ」とは、ドイツのカッセルで4年もしくは5年に一度開催される世界最大規模の国際美術展である。一方、鴻池明子は2020年に開館した「角川武蔵野ミュージアム」の外観に《武蔵野皮トンビ》を展示するなど2組とも現在注目のアーティストだ。今回の展示では、栗林隆+Cinema Caravanが六本木ヒルズアリーナで、アートエネルギーを船に載せ、世界中に届ける《Tanker Project》を出現させる。鴻池は国立新美術館で、上記の作品《皮トンビ》と合わせて《狼ベンチ》を展示する。展示期間は5月10日から28日まで。
イベントに先行する展示プログラムも六本木ヒルズや東京ミッドタウン、国立新美術館、六本木商店街などで開催される。六本木ヒルズ 66プラザに展示されるエマニュエル・ムホー《100 colors no.43「100色の記憶」》は100色で彩られた層が織りなす、記憶を辿るインスタレーション。小さな数字が重なり合い、年号が浮かび上がる。西暦が刻まれた100色の層は、奥に流れるにつれて年月が遡る「記憶」を視覚化する。同作品は4月22日から展示される。
同イベントはもちろん、ゴールデンウィークなどに六本木を訪れ家族や友人と、またひとりでもアートを体感してみてはいかがだろう。