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Japan|後編:2008年リーマン・ショックからファッション・アパレル業界を振り返る

Jun 4, 2018.久米川一郎Tokyo, JP
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ユニクロ銀座店とH&M銀座店

今後については2018年を迎えて非常に大きな変化が現れているのも見逃せない。まずSPAについてはグローバルなマーケットでも言われているように、「H&M」が減収基調に入ったのではないかと言われていて、日本でも減収し始めている。さらに「ZARA」(インディテックス)は日本市場では減収の兆しがみられていると言われている。この2大SPAブランドはやはり従来のような継続的な増収基調を維持できるかというと微妙でちょっと曲がり角にきているのではないかと思われないこともない。4大SPAの中で日本も含めたグローバルマーケットで少なくとも順調に進めているのは「ユニクロ」だけという風になってしまっている。例えば「TOPSHOP(トップショップ)」のようにとっくに日本市場を撤退した例があったけれども、ここにきて「FOREVER21」がかなり状態が悪いとみられていて、正念場を迎えているとみられている。どういう風に今後日本市場に対応するのだろうか。

ラグジュアリー・ブランドについてもここにきて、株式市場が大荒れの状態になっていて、日経平均が1歩進んで2歩下がるという感じ。この3月でどうなるかというのがかなりはっきりしてくるかと思うが、一時は25000円、強気だと27000円を年初にみていたが、そんなことはとても起きそうになく、日経平均が20000円を割り込むという自体も考えられないではない。再来年の東京五輪までは楽観視していたムードが大きかったけれども、株式を含め日本市場全体がちょっと正念場を迎えているような兆しが感じられる。少なくとも低価格帯のSPAについては転換点を迎えている、ではファッション&アパレル商品がどこに向かうのか気になるところ。SPAブランドはある程度の規模になってローカライズに対応できないというのが難点ではないかという風に見られ始めている。少なくともここ10年はSPAやラグジュアリー・ブランドに市場を取られてきた中価格帯の国内メーカーにも勝機が出ているような気が少しだけする。

もうひとつ、この10年を振り返って忘れてならないのはEコマースの浸透だ。Eコマースの業界ではスタートトゥデイが一人勝ちの状況になっていて、なかなか自社サイトの効率運営が今ひとつうまく行っていないのが現状。誤解を恐れずにいえば、Eコマースでは売り上げは大きく増えない。Eコマースというのは本来マッチングの問題である。消費者と生産者をつなぐ際に最も有効なマッチングができるのがEコマースであって、Eコマースで売り上げが増えると誤解している経営者は多いが、そんなことはない。実際そのブランドのEコマース比率が15%以上になってくると、リアルショップの売り上げに影響が出てきているという現象が昨今見られ始めている。リアルショップとバーチャルショップをうまく運営していくようないわゆるオムニチャネル戦略をうまく軌道に乗せなければならないだろう。これも、もはや無闇やたらとEコマースをやればいいという時代は終わったというのを肝に命じるべきだろう。ローカライズ、オムニチャネルが当面のキーワードになって来そうだ。

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