
高級家電ブランド「バルミューダ(BALMUDA)」を展開するバルミューダは5月15日、2026年12月期の第1四半期決算を発表した。売上高は17億7500万円(前年同期比18.7%減)、営業損益は2億6700万円の赤字(前年同期は2億8000万円の赤字)、親会社株主に帰属する四半期純損益は2億8400万円の赤字(同3億100万円の赤字)となった。
特に厳しかったのは主力の日本市場だ。国内売上高は11億円で前年同期比30.0%減。物価上昇による節約志向の高まりが続く中、高価格帯のデザイン家電を主力とするバルミューダにとって逆風となっている。韓国市場も2億8000万円(同14.7%減)と二桁減収。一方で、北米市場は1億4900万円(同28.4%増)と伸長し、その他地域も2億4400万円(同47.2%増)と大幅増収を記録した。国内依存から脱却し、グローバル市場での成長を模索する構図が鮮明になっている。
そうした中、バルミューダは日本だけでなく、米国、欧州、韓国などグローバル市場で、ポータブルLEDランタン「セイリング・ランタン(Sailing Lantern)」を販売する。同製品は、米アップル(Apple)の元チーフ・デザイン・オフィサーであるジョニー・アイブ(Jony Ive)氏率いるデザインスタジオ「LoveFrom」と共同開発したプロダクト。価格は55万円と極めて高額ながら、すでに1000台以上の注文が入っているという。4月から順次出荷を開始しており、単なる家電ではなく、アートピースやライフスタイルプロダクトとして提案することで、新たな顧客層の開拓を狙う。
近年のバルミューダは、スマートフォン事業撤退など苦戦も続いてきた。しかし同社は、価格競争に巻き込まれる量販路線ではなく、高くても欲しいと思わせるブランド価値を追求する姿勢を崩していない。
2026年12月期の通期業績予想は、売上高105億円(前年比3.8%増)、営業利益3000万円(前年は8億6600万円の赤字)、親会社株主に帰属する当期純利益1000万円(同15億9600万円の赤字)を見込む。物価高で高級家電離れも進む中、バルミューダはさらに高価格帯へ踏み込もうとしている。安さではなく、体験価値で勝負する戦略が、再び市場に受け入れられるか注目される。




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