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クールジャパン機構からエムエムラフルアーに関する質問に回答があったが...!

Jul 17, 2022.三浦彰Tokyo, JP
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エムエムラフルアーCEOの宮澤沙羅氏/International Rescue Committee: GenR Vision Not Victim: Jordan Photo Exhibition and Reception 撮影: Robin Marchant Getty image

クールジャパン機構が宮澤喜一元首相の孫である宮澤沙羅氏がCEOを務めるエムエムラフルアー(M.M.LAFEUR)に対して23億円の出資をしていることは既報した。これについて、いくつかの質問をクールジャパン機構に行ったところ以下のような答えが返って来た。

質問1:このエムエムラフルアーという企業の登記は日本なのか?米国なのか?
回答:米国で登記されている企業です。

質問2:投資の仕方はどんな形式か。
回答:出資です。

質問3:出資時の売上高、利益、従業員数、また現在の売上高、利益、従業員数
回答:いずれも公開されていない情報のため、回答を差し控えます。

質問4:宮澤沙羅同社CEOが宮澤元首相の孫というのは、本件出資決定に影響はあったのか?
回答:投資決定は、経済産業省が定める支援基準に基づき、社外取締役が過半数を占める独立性の高い「海外需要開拓委員会」において決定されます。宮澤CEOが宮澤元首相の孫であるということは認識しておりますが、それが本件投資に影響を与えた事実はございません。

なんとも木で鼻を括ったようなクールジャパン機構広報戦略部の回答である。問題になるのは、当該企業が米国籍であることだが、これも「投資先は日本国籍の企業に限定」と書かれているわけではなく、日本の文化・産業の世界進出促進、国内外への発信などの政策を実現するものならば、その投資対象になるからである。その尺度で言えば米国企業エムエムラフルアーは、どの部分がその対象になるのか。

2019年に出資が決まってからのいくつかのインタビュー記事を読むと、同社の中村美也子デザイナー&CCO(チーフクリエイティブオフィサー)は「クールジャパン機構からはすでに日本の生地屋や加工屋、縫製工場などを紹介してもらっています。日本素材を中心に使った、売れ筋であるコア商品の拡充や、日本の素材特性を生かした商品の開発を行っていくつもりです」。つまり、クールジャパンから20億円出資してもらったので、日本の生地屋から素材を買ったり、加工屋を使ったり、縫製工場を使ったり、これからしていくというのである。このアメリカ企業エムエムラフルアーが日本素材や縫製工場の活性化の一助となってくれるというのである。これって、ちょっと主客転倒なのではないか。

2019年に20億円、さらに3億円の追加出資をしてもらって、このエムエムラフルアーが3年後の今、どんな発展を遂げ、また日本の素材メーカーや縫製工場とどんな取り組みをしてくれているのか、クールジャパン機構は明らかにすべきではないだろうか。23億円もあればアメリカ企業に頼らなくとも零細な縫製工場や素材メーカーに対して業務改善支援とか、何か有効なことができただろうと思う。前回も書いたが、このエムエムラフルアーには、日本的な「クール」という名に値することは何もない。D2Cをビジネスのベースにし、キャリアウーマンを相手にしたアメリカ流のファッションビジネスなのだから。

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