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Japan|「フルラ」好調の背景にアフォーダブル・ラグジュアリー市場の飽和?

May 16, 2018.セブツー編集部Tokyo, JP
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「フルラ」銀座店

イタリアのバッグブランド「FURLA(フルラ)」が日本進出したのは意外に早く1990年だった。当時はラグジュアリー・ブランドブームでタイミングが悪く注目度は低かったが、2015年には銀座店をリニューアルオープンし、アジアを代表するコンセプトショップとして一新。2017年12月期決算は売上高が前年比20%増の4億9900万ユーロ(約653億円)に達するなど最近は明るいニュースが続き、「FURLA好調」と業界を賑わせている。確かに「FURLA」は好調ではあるが、その実かつてのアフォーダブル・ラグジュアリーブームへの乗り遅れを取り戻しつつあるだけのようにもみえる。

日本での価格が5万円〜10万円台のいわゆるアフォーダブル・ラグジュアリーの領域にあるブランド各社の全世界での売上高を比較してみると、「COACH(コーチ)」が4395億9300万円、「Michael Kors(マイケル・コース)」が3370億4800万円(アクセサリー部門のみ)の米国2強が群を抜いていて、「FURLA」は10分の1程度。

*フルラ、マイケル・コース、コーチ、ケイト・スペード・ニューヨーク、サマンサタバサは2016年度決算から抜粋、ロンシャン、トリーバーチは過去のCEOの発言から抜粋

2008年のリーマン・ショック以降消費が縮小する中で存在感を強めていったのがアフォーダブル・ラグジュアリー・ブランドだったが、その代表的な存在が「COACH」と「Michael Kors」で、「Michael Kors」についていえば一時日本だけで100億円規模の売り上げがあった。当時売れたのはアメリカブランドが中心で「FURLA」は特にその恩恵を受けなかった。その後バッグから「Christian Louboutin(クリスチャン・ルブタン)」や「Manolo Blanik(マノロ・ブラニク)」など10万円クラスのシューズへとラグジュアリー・ブランド消費は移行し、2017年は「COACH」、「Michael Kors」ともに売上高が前年割れで、「COACH」は「Kate Spade New York(ケイト スペード ニューヨーク)」を、「Michael Kors」は「Jimmy Choo(ジミーチュウ)」を昨年買収し、伸び悩む売り上げをどうにかしようという動き。消費者心理の回復とともにラグジュアリー・ブランドが再び台頭してきたことも、近年の両ブランド成長鈍化の一因となった。

シューズブームも落ち着き、停滞気味かつ飽和状態となっていたアフォーダブル・ラグジュアリー市場で、消費者の目に新鮮に写ったことが「FURLA」が業績を伸ばした大きな要因だろう。

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