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Japan|9月中間決算も絶好調。夢も実力もあるゴールドウインの今後

Nov 8, 2019.久米川一郎Tokyo, JP
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「ムーンパーカ」

予想外の大成功に終わったラグビーワールドカップ日本大会だが、大健闘した日本代表の赤とサクラのユニフォームは、日本における「カンタベリーオブニュージーランド(Canterbury of New Zealand)」の商標権者であるゴールドウインの子会社であるカンタベリーオブニュージーランドジャパンが製造販売している。同社は、公益財団法人日本ラグビーフットボール協会と日本代表チームのオフィシャルサプライヤー契約を締結しており、ユニフォームの製作も担当した。そのユニフォームのレプリカだけでもすでに20万枚販売されており、好調が続くゴールドウインに利益貢献している。

そのゴールドウインの第2四半期連結決算(2019年4月1日〜2019年9月30日)が11月6日に発表されたが、想像以上の好決算になった。

売上高:411億6800万円(前年比+23.2%)
営業利益:55億3700万円(同+77.0%)
経常利益:52億9200万円(同+94.8%)
当期純利益:35億9700万円(同+130.0%)

この中間決算をうけて、2020年3月決算は、売上高970億円(前年比+14.2%)、営業利益150億円(同+26.5%)、経常利益160億円(同+23.2%)、当期利益111億円(同+20.1%)に上方修正した。2019年3月期決算発表時(5月14日)の同社予想では、売上高780億円、営業利益99億円、経常利益115億円、当期利益80億円だったが、このままの勢いが続いていくと、年商1000億円も現実味を帯びて来ている。

この原動力になっているのは、「ザ・ノース・フェイス(The North Face)」や「ヘリーハンセン(Helly Hansen)」といったアウトドア関連ブランドだ。411億円の中間期売り上げの実に73.4%を占める302億円(前年比+29%)を叩き出した。なお、ゴールドウインは1994年に、「ザ・ノース・フェイス」の日本での商標権をすでに取得している。

こうした好業績を受けて、同社の株価はここ2年間でほぼ4倍になっている(11月6日の終値7650円、2017年11月10日の終値1930円)。もちろん好業績だけでは、4倍になったりはしない。これには、ゴールドウインが他社に先駆けて投資している天然のクモ糸のアミノ酸配列や紡糸プロセスが異なる構造タンパク質素材「ブリュード・プロテイン」の存在が大きい。これは山形県鶴岡市に本社を置くスパイバー社によって研究・開発されて来た。石油から作られるポリエステルに代表される化学繊維に比べて、この微生物由来の「ブリュード・プロテイン」は、再生性に優れ、何よりも、今後50年で枯渇すると推測されている地球上の石油に比べて、その心配がないということで、夢の繊維と言われている。NASA、米軍、デュポンなどの大化学企業も開発していたが、結局なし得なかった偉業である、これに投資しているゴールドウインに注目が集まるのは当然とも言える。問題は量産できないという点だけだが、これも解決にはさほど時間はかからないと言われている。

8月には、この「ブリュード・プロテイン」を表地に使った「ザ・ノース・フェイス」のパーカが、「ムーンパーカ」として限定50着販売(15万円税別)、話題をよんだ。業績もよければ、夢もあるゴールドウインの株価はまだまだ上昇余地がありそうだ。

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