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コーセーの2021年12月期決算は中国・欧米が業績牽引 「タルト」「デコルテ」「アルビオン」が好調

Feb 21, 2022.セブツー編集部Tokyo, JP
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決算発表会に登壇したコーセーの小林一俊代表取締役社長

コーセーは2月14日、2021年12月期通期決算を発表した。コーセーは昨年、決算期を3月31日から12月31日に変更したため9カ月決算になる。売上高は2249億8300万円、営業利益は188億5200万円、親会社株主に帰属する当期純利益は133億4100万円だった。2020年4〜12月期比では、それぞれ5%増、14%増、4%減だった。

セグメント別では、売上高の80%以上を占める化粧品事業は、売上高が1890億8200万円(前年同期比7.2%増)。ハイプレステージブランドの「アルビオン(ALBION)」「タルト(tarte)」「デコルテ(DECORTÉ)」「アディクション(ADDICTION)」「ジルスチュアート ビューティ(JILL STUART Beauty)」が好調で増収だった。特に「タルト」は、市場の回復以上の伸長を見せ、売上高が同25%増と前年同期から大きく回復した。また、「デコルテ」は、昨年9月にリニューアル発売した「リポソームアドバンストセラム」がブランド史上過去最高の売上を記録し、「デコルテ」の年間新規顧客数を1カ月で達成するなど、売上高が同8%増加した。一方で、営業利益は販管費増加により227億2400万円(同2.7%減)の減益となった。

セルフ販売中心の化粧品とトイレタリー製品を展開する「コスメタリー事業」は売上高が343億5100万円(同5.8%減)、営業損失は7億2500万円の赤字(前年同期は24億700万円)。メイクアップブランドが苦戦し減収、営業費用のコストコントロールにより営業損失の赤字は縮小した。その他の売上高は同20.9%減、営業利益は同87.6%増となった。

地域別の売上高は、日本は1140億7800万円で同0.2%の微増。10月以降は緊急事態宣言の解除によって内需の回復が見られたが、上期のマイナスを取り返せなかった。また、専門店および百貨店チャネルや、「メゾンコーセー(Maison KOSÉ)」を中心としたEコマースが好調だったものの、ドラッグストアなどのマスチャネルは競争激化で苦戦した。アジアは743億6100万円(同4.5%増)。中国では百貨店チャネルとトラベルリテール事業は好調の一方で、中国国内のEコマースの競争激化に巻き込まれ投資に対して売上が届かなかった。韓国は上期の商品供給不足により前年比マイナスとなった。北米は327億2000万円(同23.9%増)と大幅に増収。主に「タルト」が売上を牽引し、年末商戦でも好調を維持した。アジアと欧米の売上高を合わせると売上構成比のおよそ半分を占める1190億円(同9.9%増)で、全体の実績を牽引する結果となった。

なお、コーセーは同日、2022年12月期の連結業績予想を発表した。売上高は2930億円(2021年1月〜12月期比8.9%増)、営業利益は220億円(同40.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は165億円(同48.2%増)と大幅な増益を予想している。

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