コーセーは8月7日、2024年12月期の中間決算(1月1日~6月30日)を発表した。売上高は1591億3300万円(前年同期比10.3%増)、営業利益は137億4800万円(同31.9%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は116億1000万円(同33.5%増)と増収増益だった。
売上高の8割を占める化粧品事業が前期比8.3%増となる増収で、売上高は1267億3100万円だった。主力ブランドの「コスメデコルテ(DECORTÉ)」が日本で好調を維持し、もうひとつの主力である「雪肌精」は「ブライトニング エッセンス ローション」の販売が好調だった。高効能特化型ブランド「ワン バイ コーセー(ONE BY KOSÉ)」やメイクブランド「エスプリーク(ESPRIQUE)」も売り上げが好調だった。
コーセーは今年6月に全米で初出店となる「メゾンコーセー(Maison KOSÉ)」を、グローバルで広告契約をしている大谷翔平選手が所属する米メジャーリーグのドジャースの本拠地でもあるロサンゼルスにオープン。米国でも人気の高い「コスメデコルテ」などを取り揃えており、売り上げも順調だ。
一方で、中国市場は第1四半期から苦戦が続いており、「コスメデコルテ」の売上高も減収だった。店頭販売、Eコマースともに売上高は減収となり、コーセーもVIP顧客へのアプローチを強化するなど対策を講じてはいるが、中国市場における消費低迷などの影響を大きく受けた。
コスメタリー事業は、コーセーコスメポートの「メイク キープ(MAKE KEEP)」シリーズと「ファシオ(FASIO)」の売り上げが好調で、主要ブランドも大きく実績を伸ばしたことで、売上高は312億5000万円(前期比19.1%増)、営業利益は39億円(同238.2%増)だった。
地域別では、第1四半期に続いてアジアだけが減収となり、売上高は前期比で27.0%減となる233億1300万円だった。日本での売上高は1011億5600万円(前年同期比15.6%増)と2桁での伸び率だった。北米も欧米を中心に展開する「タルト(Tarte)」の主力商品が好調で前期比で40.7%増と伸長し、売上高は304億8400万円だった。
2024年12月期の連結業績予想は、売上高は3120億円(前年比3.9%増)、営業利益は200億円(同25.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は126億円(同8.0%増)としている。