良品計画とAirbnbが包括連携協定を締結　遊休不動産を共同プロデュースで観光需要回復に備える

良品計画とAirbnbは9月1日、空き家や施設を共同プロデュースすることによって地域資源を観光コンテンツ化し、地域の賑わいづくりを目指す包括連携協定を締結した。全国の空き家や遊休不動産、自治体所有の施設等をインテリアコーディネートおよびリノベーションをし、双方の強みを生かしながら新たな価値を吹き込むことで多様性に富んだ宿泊施設を旅行者に提供する。6月10日から徐々に外国人観光客の受け入れが再開されたことで今後の本格的な観光産業復興に期待し、備えていく。

取り組みの第1弾として、Airbnbが6月に連携協定を結んだ北海道清水町が管理する移住体験住宅3軒で、良品計画がインテリアコーディネートおよびリノベーションを実施した。家具に加えて食器、調理器具、家電など「無印良品」の日用品をセットすることで旅行客は少ない荷物で訪問することができ、地元に暮らすような宿泊体験、移住の検討時間を作れる施設として改修した。また、広いワークスペースを確保し、移住者がそこで働くイメージを掴みやすいように工夫した。良品計画がインテリアコーディネートした2軒は9月13日からAirbnbに掲載、予約開始しており、良品計画がリノベーションした施設は来冬に掲載予定だ。

今後は、北海道清水町の移住体験住宅の共同プロデュースに加え、全国の自治体向けの説明会や近隣ホストコミュニティ向けセミナーを順次開催予定。全国各地で社会問題化している空き家やシャッター商店街の空き店舗、日本の伝統文化である古民家等の不動産の価値を高め、再活性化を図っていく。