中国においてもストリートブランドがファッションの最先端になりつつあるようだ。多くのセレクトショップが、“千禧一代(1984年から2000年に生まれた人たち)”の顧客の目を引くための重要な武器と捉え、ファッション好きの中では不可欠な存在になった。では、今の中国ではどのようなストリートブランドが若者の購買意欲を掻き立てているのか。
まず触れておきたいのは「PLACES + FACES(プレイシーズ フェイシーズ)」。このブランドは最近中国のストリートで見過ごすことのできない存在になっている。ロンドンベースのアンダーグラウンド・カルチャーを熱愛するCiesay(シーセイ)と、友人でありフォトグラファーのSoulz(ソウルズ)が遊び心で作ったブランドである。アンダーグラウンドからメジャーになり、多くの若者に広まった。今では海外で人気が広がっただけではなく、芸能人が着用している様子もよく見るようになった。「PLACES + FACES」は上海でポップアップも開催した。
もう一つ若者たちに注目されているのは、日本生まれのブランド「AMBUSH(アンブッシュ)」。2008年にVERBAL(バーバル)とYOON(ユーン)が設立したアクセサリーブランドで、今ではファッションも充実させている。東京ファッションウィークでもショーを開催し、ファッション好きの中で話題になっているブランドだ。YOONは先日、「Dior Homme(ディオール・オム)」のアクセサリーデザイナーに正式に指名された。「AMBUSH」の2018年春夏コレクションも発表され、中国でも多くのファンを集めている。
最後に紹介するのは、言わずと知れたVirgil Abloh(ヴァージル・アブロー)がディレクターとして設立した「OFF-WHITE(オフ-ホワイト)」だ。中国で最も人気のあるストリートブランドで、若者がこぞって手に入れたがるアイテムがたくさんある。Diagプリントが施されたパーカーやTシャツ、レディスではロングブーツとカバン、「NIKE(ナイキ)」や「IKEA(イケア)」とのコラボレーションなど、ブランドの勢いは止まることを知らない。Tiffany Blueのように、OFF-WHITE GREENも象徴的なカラーになるのではないだろうか。