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「タトラス」が国内店舗網を拡大 福岡・広島・仙台に出店し地方市場の需要開拓へ

NEWSep 4, 2025.セブツー編集部Tokyo, JP
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ダウンウェアを中心に人気を集めるイタリア発のファッションブランド 「タトラス(TATRAS)」 が、2025年秋冬シーズンに向けて国内の出店を加速させる。9月5日に「タトラス 福岡店」、9月18日に「タトラス 福屋広島駅前店」、10月4日に「タトラス 仙台店」を順次オープンする。九州地区、広島、仙台ではいずれも初の常設店舗となる。

これまで「タトラス」は東京や大阪を中心に拠点を展開し、直営店や百貨店でのポップアップストアを通じて存在感を示してきた。今回の出店は、全国的にブランドの認知度が高まるなかで「地方都市での需要に応える」という戦略的な意味合いを持つ。本格的な秋冬商戦に向け、人気定番アイテムから最新コレクションまで幅広いラインアップをそろえることで、都市圏以外の顧客層の獲得を狙う。

1970年代スポーツウェア×ミリタリーの融合
2025年秋冬コレクションは、1970年代のヴィンテージスポーツウェアのエッセンスをベースにしながら、機能美を追求したミリタリーウェアの構築的な要素を取り入れているのが特徴だ。グリーンやブラウンといったアースカラーを基調に、ブランドの代名詞ともいえるダウンジャケットやダウンベストを展開。さらに、近年人気を集めるボアコレクションなどは、アウトドアの雰囲気と都会的な洗練を兼ね備えた仕上がりとなっている。

従来のダウンウェアは機能性や保温性を重視するあまりデザイン面での幅が限られていたが、「タトラス」はそこにモダンでグラフィカルな要素を取り込み、日常的なスタイリングにも取り入れやすいアイテムとして提案する。例えば、光沢感を抑えたマットな質感のダウンはビジネスシーンでも着用可能であり、カジュアルからフォーマルまで幅広い場面に対応するのが強みだ。

新店舗の役割とブランド戦略
新たにオープンする福岡、広島、仙台の各店舗は、それぞれの地域で初めての常設拠点となる。「タトラス」にとっては単なる店舗拡大ではなく、「地方の主要都市でブランドを根付かせる」ための布石だ。特に冬の寒さが厳しい東北エリアへの進出は、ダウンブランドとしての実力を発揮する絶好の場になるとみられる。

さらに今回の出店は、全国的なインバウンド需要の回復も追い風になる。福岡や広島はアジアからの観光客が多く訪れる地域であり、「タトラス」が持つラグジュアリーと実用性を兼ね備えたアイテムは、海外からの購買層にもアピールできるだろう。

2025年秋冬は、ヴィンテージとミリタリーを融合した新しい解釈のコレクションを武器に、国内外での存在感をさらに高めていく方針だ。新店舗の展開を機に、全国規模での顧客基盤を固め、ラグジュアリーダウン市場における地位を一層強固にしていきそうだ。

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