News
  • share with weibo

Italy|再生の立役者トーマス・マイヤー、その功績をたどる

Jun 18, 2018.久米川一郎Tokyo, JP
VIEW81
  • share with weibo

ケリング(Kering)は6月13日、2001年から17年間「BOTTEGA VENETA(ボッテガ・ヴェネタ)」のクリエイティブ・ディレクターを務めたトーマス・マイヤー(Tomas Maier)の退任を発表した。同ブランドの後任はまだ決まっていない。

トーマス・マイヤーはドイツに1957年生まれ(61歳)、フランスでファッションについて学び、その後「Guy Laroche(ギ・ラロッシュ)」を経て、「SONIA RYKIEL(ソニア リキエル)」で8年間メンズウェアのデザインを担当、「REVILLON(レヴィオン)」で4年間クリエイティブ・ディレクターを務めた。「HERMÈS(エルメス)」ではレディースのプレタポルテのデザインを9年間担当し、レザーグッズやアクセサリーのデザインも手掛けたが、1995年に全ての契約を解消し、アメリカ・フロリダに移住。1997年に自身のブランド「Tomas Maier(トーマス・マイヤー)」を設立し、翌年にはオンラインショップを開設した。同ブランドは現在フロリダとハンプトンズに3店舗を展開、30を超える国と地域で販売されている。

2001年6月に「BOTTEGA VENETA」がグッチ・グループ(現ケリング)に加わった際に、当時グッチ・グループのクリエイティブ・ディレクターだったトム・フォードの指名を受けてマイヤーは「BOTTEGA VENETA」のクリエイティブ・ディレクターに就任。当時ブランドの知名度は高くはなく、創業者の息子は「Corto Moltedo(コルトモルテド)」という別のラグジュアリーバッグ・ブランドを運営していた。その後のマイヤーの奮闘は特筆に値し、ブランドに「トーマス マイヤー」の名を冠しても良いくらいだった。特に、今やブランドのシグネチャーとなっているintrecciato(イントレチャート)をアーカイブからよみがえらせ、それを使ったバッグやレザーグッズを大ヒットさせたことで、ブランドは見事に復活。1966年創業の最も若いラグジュアリー・ブランドとしての地位を確立した。

トーマスの就任以来、ブランド規模は少なくとも10倍は大きくなっただろう(現在のブランド年商は約1500億円)。今回の退任は創業50周年の区切りなのか、どこかから声がかかったのか、それとも近年流行りのストリート感覚のある若いデザイナーを投入しようという思惑が裏にあるのか。いずれにしても今後の同ブランドに注目したい。

READ MORE