・営業利益:1億8900万円(前年はー2億1700万円)
・経常利益:1億8300万円(前年はー2億8700万円)
・親会社株主に帰属する四半期純利益:1億300万円(前年はー2億2500万円)
まだまだピーク時には程遠いがコロナ禍を耐え忍んだ結果、急回復している業績に対して「先物買い」が入ったようだ。
また株価には全く響かなかったが、6月1日にはアダストリアが運営する公式ファッションサイト「ドットエスティ」でダブルエーの2ブランドが6月7日から販売されるというニュースが発表されている。
上昇率第2位(+25.3%)はコメ兵ホールディングスだった。同社はセブツー5月度の株価騰落率ランキングでダントツの第1位(+41.2%)だった銘柄だ。5月15日発表の2023年3月期決算が驚異的だったためにその勢いが6月度でも続いたということだろう。詳しくは5月のランキング記事を参照してほしい。
上昇率第3位(+24.3%)はアパレル卸売り企業のダイドーリミテッドだった。「物言う株主」として知られる国内投資ファンドのストラテジックキャピタルは、ダイドーリミテッドの株を買い集めているが、6月22日付で財務省に保有株変更報告書(5%ルール報告書)を提出していたことが判明した。それによるとストラテジックキャピタルのダイドーリミテッド株式保有比率は13.37%から14.38%に増加。報告義務発生日は6月15日だった。ストラテジックキャピタルの買いがダイドー株を押し上げたということもあろうし、それに伴って一般投資家の思惑買いが株価上昇をもたらしたという観測も成り立つだろう。ストラテジックカンパニーの株集めが、どんな狙いなのかは現時点でははっきりしない。
上昇率第4位(+23.4%)と第5位(+23.1%)のTSIホールディングス、第6位(+21.8%)のキングについては、百貨店に消費者が戻ってきて業績好調なのを受けて、その恩恵を受けるであろう低位のアパレル卸売り企業に買いが入ったと考えられる。
一方、ワースト組に目を向けると最下位(ー22.5%)はセレクトショップのTOKYO BASEだった。6月14日に発表になった第1四半期決算(2月1日〜4月30日)が今ひとつパッとしないものだったのが投資家の売りを誘発したようだ。主要数字は以下の通り。
・売上高:47億2500万円(前年比+8.7%)
・営業利益:9700万円(前年はー500万円)
・経常利益:1億1300万円(前年比ー35.7%)
・親会社株主に帰属する四半期純利益:ー100万円(前年は7900万円)
もうコロナ禍が収束している2月1日〜4月30日までの春物の立ち上がり期の業績としては、先行きが心配になるような内容だ。