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Singapore|ZOZOがシンガポールのソフトウェア企業を買収、オンラインショッピングはファッション好きの聖地になり得るか?

Sep 21, 2018.Jason TanTokyo, JP
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Pixibo

ファッションカテゴリーの最先端にアンテナを張る人々は、オンラインショッピングが未だ不完全なものであり、諸刃の剣でもあるということを理解しているだろう。オンラインショッピングを有効活用するには2つのコツがある。

1つはサイズへの不安を解消することだ。そもそもアメリカとヨーロッパのサイズ規格には明確な違いがあるし、アメリカとアジアにも深い溝がある。一般的なサイズ変換表を用いれば良いじゃないかという意見が出てくるだろうが、それらはもみくちゃにされながら服を選ぶバーゲンで意思決定をするための十分なデータを提供してはくれない。

2つ目はこれもサイズに関わることだが、フィット感である。スリムかルーズかタイトか?ブランド内外でさまざまなカッティングやスタイル、素材があり、一般的なサイズチャートに頼ることは宝くじを引くようなものだ。加えて、限定コレクションについてはブランドは独自の基準さえ逸脱することがある。

購入の意思決定がなされたとしても、商品を実際に見れない懸念からサイズや色違いで同じアイテムを複数購入するため、返品率が高くなる。これまで述べてきたことは、成長を続けるグローバルなオンラインショッピング市場において生き残るために当然検討すべきことであると考えられてきた。しかし、もしファッションウィークにぴったりのオーダーメイドのジャケットが仕立てられるように、最新かつ巨大なマーケットからあなたのための商品を集めるパーソナルショッピングサービスが存在したらどうか?

パーソナルサービスはオンラインファッション小売において新たな価値を創り出した。バイヤーたちはAIやビッグデータを活用したパーソナルなショッピング体験に確信を抱けるだろうか?昨年11月時点で時価総額1兆円に達した株式会社スタートトゥデイが運営する日本最大のオンラインショッピングモール「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」は、8月31日シンガポールのスタートアップ企業Pixibo Pte. Ltd.(ピクシボ)に出資したと発表した。Pixiboは「Pi」と名付けた独自のオンラインフィッティングに関するアルゴリズムを売りにしている企業で、Piはオンラインリテーラーに”サイト上でチャットできる機能を通して、全ての体型の顧客にリアルタイムでサイズのパーソナライズとフィット感のおすすめを提供する”ことを可能にするという。Pixiboの次なる大きなステップは、顧客が新たに買いたいであろうものを集めておすすめする、Piのメリットを補足するパーソナルなレコメンド機能だ。この両方を充実させることで、1人ひとりに合ったファッションアドバイスとパーソナルショッピング体験の規模を容易に拡大でき、サイト閲覧者から購入者へ、購入者からロイヤルカスタマーへの転換を実現できると同社はアピールしている。

Pixiboへの出資はスタートトゥデイの子会社である投資ファンドStart Today Ventures(スタートトゥデイベンチャーズ、以下STV)を介して行われていて、STVは親会社だけでなく、東南アジアの隆盛するデジタル市場に特化したシンガポールの若手投資ファンドCento Ventures(セント ベンチャーズ)からも出資を受けている。驚くべきことにスタートトゥデイの904名いる社員の平均年齢は31.8歳という若さだ。

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