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ファッション&ビューティ企業の時価総額ランキング・ベスト72社を発表 その顔ぶれは?

Aug 21, 2019.高村 学Tokyo, JP
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時価総額第1位のファーストリテイリングの柳井正・代表取締役会長兼社長

日本国内のファッション&ビューティ関連企業の時価総額ベスト72社をランキングにまとめた。この72社の時価総額の合計は約23兆円を超える。

まず、ダントツの第1位は、「ユニクロ(UNIQLO)」や「ジーユー(GU)」を展開するファーストリテイリング(以下、ファストリ)だ。ファストリは、世界のSPA企業のなかでも「ザラ(ZARA)」を手がけるインディテックスに続く世界第2位の時価総額を誇る。第3位の「H&M」と比べても2倍以上の時価総額だ。ファストリの強みは「世界で稼ぐ力」にある。「ユニクロ」は現在、海外21カ国・地域で1,351店舗を展開している。今年10月には、南アジア地域への本格的な進出の第一歩としてインドに出店する。ファストリの成長は、今がピークではないだろう。ただ、懸念点もある。サステナビリティや環境問題に対する意識が高まり、業界が構造的に抱える大量廃棄問題に対して消費者が厳しい目を向け始めている。こうした社会的責任にどう向き合うか、ステークホルダーも注目しているだろう。

第2位以下のベスト5は全て化粧品会社だ。花王、資生堂、コーセー、ポーラ・オルビスホールディングスと続くが、昨今の日本市場の一端を象徴している。国内の化粧品市場は、2018年で約2.8兆円の市場規模があり、前年比で4%の伸び率だ。インバウンドの恩恵も大きい。2026年に創業80周年を迎えるコーセーは、中長期ビジョン「VISION2026」で売上高5000億円、プレミアム市場における世界ランキング8位の目標を掲げている。売上高は6期連続で過去最高を更新している。

ZOZOが第6位にランクインだ。ZOZOの時価総額は2017年に1兆円を超えたものの、現在はピーク時の6割ほどに下落している。だが今年4月、流通総額が35兆円を超えると言われる中国市場への進出を発表した。これが今後のZOZOにとっての分岐点になるのではないだろうか。実はZOZOは2011年に中国市場に進出している。しかし、短期間のうちに撤退している。今回が再チャレンジになるわけだが、誰もが参入を目指す市場でファッションECのプラットフォームを提供することは業界への貢献に繋がるのではないか。「ZOZOSUIT」や「ZOZOMAT」よりも、こちらに期待だ。

ベスト10には、良品計画やメルカリがランクインしている。第11位の三越伊勢丹ホールディングスに肉薄する第12位のJ.フロントリテイリングの動向にも目が離せない。ワークマンの大躍進の影響で、第51位の自重堂も注目を集めるかもしれない。ランクインした各社の動向を注視し、来月も時価総額ベスト72をレポートする。

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