コンデナスト・ジャパンは4月12日、「GQ JAPAN」の編集のトップ職であるヘッド・オブ・エディトリアル・コンテントに石田潤を起用すると発表した。4月15日付けで就任する。
石田潤は、ファッションデザイナーの森英恵が創刊した「流行通信」で編集としてのキャリアをスタートし、29歳で編集長に就任した。29歳での編集長就任は「流行通信」が創刊されて以来、最年少での抜擢であった。「流行通信」の編集長に就任すると、アートディレクションを服部一成に依頼し、田中一光が手掛けた「流行通信」のロゴをリニューアルするなどして「流行通信」の新しいイメージを打ち出すことに成功した。
その後、2004年に日経コンデナスト(現コンデナスト・ジャパン)の代表であった斎藤和弘に引き抜かれ、「VOGUE JAPAN」のエグゼクティブ・ファッション・フィーチャー・エディターに就任した。2010年に独立すると、「Casa BRUTUS」や「T Japan: The New York Times Style Magazine」でコントリビューティング・エディターとして活躍していた。
コンデナスト・ジャパンには13年ぶりの復帰となる。「メディアのあり方、そして社会の価値観の変革期に、女性としてメンズ・メディアの責任者に就任することは大きな挑戦だと思います。国内外の『GQ』チームとともに、新しくユニークな『GQ JAPAN』を作ってゆくことを楽しみにしています」と、石田はコメントしている。
「GQ JAPAN」の編集トップは、鈴木正文が2012年からちょうど10年間務めて退任し、新堀哲がその後任に就任したものの2022年11月7日付で1年も続かずに退任している。以前、北田淳コンデナスト・ジャパン社長に編集トップに必要な絶対条件について聞いたところ、「本部と編集についてディスカッションできる英語力だ」と述べていたが、石田潤はネイティブにも英語でインタビューするほどの英語力だ。ファッションはもちろん、アートや建築などにも造詣が深い石田潤の編集手腕に期待したい。