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Norway|「H&M」が掲げるサステナビリティに対して「違法なマーケティングの疑い」とノルウェーの消費者庁が非難

Aug 8, 2019.高村 学Tokyo, JP
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海外の複数のメディアが報じているところによれば、ノルウェーの消費者庁(The Norwegian Consumer Authority、以下「CA」)が、スウェーデンのファストファッション「H&M」が4月に発売した「H&M コンシャスコレクション」に対して「違法なマーケティングの疑いがある」と非難している。

「H&M コンシャスコレクション」は、全てのアイテムにオーガニック・コットンやテンセル、リサイクル・ポリエステルといったサステイナブルな素材を使用したコレクションだが、リサイクル素材の使用量など環境上の配慮に関する十分な説明がなく、どのように「持続可能」なのか明確な情報が不足していると指摘。これらの商品には「Conscious」というタグが付けられ、歌手のBENIなど著名人を起用した宣伝を行っているため、実際よりも「持続可能」であるという誤った印象を消費者に与えていると結論付けている。CAによると、ノルウェーではこうした手法はマーケティング法に触れる可能性があるといい、典型的な“グリーン・ウォッシュ(見せかけの環境配慮)”ではないかという指摘もある。

ファストファッション業界では、年間10億枚以上の新しい服が生産されていると言われており、その多くはポリエステルやプラスチック素材が使用されている。廃プラスチックや売れ残りの大量廃棄も問題になっている。こうした問題の解決に向けては「ザラ(Zara)」やスポーツブランドの「アディダス(Adidas)」が率先して取り組んでいるが、「H&M」にも業界のリーダーとして同様の責任が求められている。

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