
講談社
最高裁は11月21日、自宅で妻を殺害した罪に問われている講談社の元社員で、漫画雑誌『モーニング』元編集次長の朴鐘顕(パク・チョンヒョン)被告(47)の上告審の判決公判が開かれ、懲役11年の有罪とした2審判決を破棄し、審理を東京高裁に差し戻した。
朴被告は、2016年に東京都文京区の自宅で妻の佳菜子さん(当時38)を殺害した容疑で2017年1月10日に警視庁に逮捕され、「妻は産後うつで首を吊って自殺した」と一貫して無罪を主張していたものの、1審、2審とも有罪判決を受けていた。しかし、今日の判決で最高裁は審理が不十分と判断した。佳菜子さんの死因は窒息死だが、朴被告によって首を絞められたのか、あるいは朴被告が主張するように階段の手すりで自ら首を吊ったのか、裁判では殺害か自殺かが争われていた。
『モーニング』の宍倉立哉編集長(当時)は朴被告の逮捕翌日に、「この度の小誌編集部員の逮捕によって世間をお騒がせし、読者の皆さまにもご心配をおかけしましたこと心よりお詫び申し上げます。本人は無実を主張しておりますので、捜査の推移を見守りつつ、社としても編集部としても慎重に対処してまいります」とコメントを発表していた。
今後、高裁で審理がやり直されることになる。